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夫に対する不快な思いを深掘りしていくと、「ビリーフ(信じ込み)」に行き当たった

2024年1月2日

ほかの人から見れば、ささいなこと、くだらないことでも、「どうしても嫌なこと」って、ありますよね。

周りの人からは、「気にしすぎだよ」とか、「適当に受け流せばいい」と言われても、どうにもガマンならない。

今回は、夫に対する不快な思いの背景にあったものについて、探ってみました。

 

夫に対して不快な思いがわいてくる

 

私は、夫が第三者の批判を始めると、嫌で嫌でたまらなくなります。

 

たとえば、夫が、テレビを見ながら、ニュース番組に登場する人たちをけなし始めたとき。

(ネタが古くて、申し訳ないのだけど)

 

トランプさん(元アメリカ大統領)に関して。

アメリカ大統領ともあろう者が、浅はかなことばっかりやって、本当に情けない!

アメリカ大統領には、もっと、人としての徳がなければならない!。

 

ゴーンさん(元日産CEO)に関して。

私腹を肥やしたうえに、海外に逃亡して、許せん!

自分でやったことは、自分で責任を負うべきだ!

 

夫は、社会的に間違ったことをしている人を許すことができません。

世の中を見渡しても、夫と同じような意見をもっている人は大勢いるはず。

私も、夫の意見がまったくの見当違いとは思っていません。

 

頭では分かっているのですが、やっぱりダメ。

夫が第三者を声高に罵倒しているのを聞くと。

不快な気持ちがムクムクとわきあがってきて、どうにもガマンできなくなるのです。

 

不快な思いを深掘りしたら「ビリーフ(信じ込み)」が見えてきた

 

なぜ、夫が第三者の批判をするとき、そんなにも嫌な気持ちになるのか。

「私の母の影響がある」ということに気づきました。

 

私が小さい頃から、父や父方の親戚に対する不満を口にしていた母。

本当に、母が口を開けば、父や父方の親戚の悪口が、だだもれてくる。

その経験がいしずえとなり、「私をしばる考え」、つまり、「ビリーフ(信じ込み)」が作られていたのです。

 

「ビリーフ(信じ込み)」とは、幼い頃にできあがった考え方のパターンのことを言います。

「夫婦仲が良いと子どもは健全に育つ」というビリーフ(信じ込み)

「夫婦仲が良いと子どもが健全に育つ」

こうした考えは、世間ではもちろん、心理学の業界でも、強力に支持されている説です。

 

ですが、私の母が、父や父方の親戚をひたすらに悪く言うため、私は両親の仲が良いとは思えませんでした。

しかも、私は、「半分が父方の血。だから、私は半分が汚れている」と感じており、自分を認めることができません。

 

両親の中が悪かったから、私は不健全に育ったんだ。

そんな風に感じていました。

 

そのため、息子が生まれてからは、心に誓ったのです。

息子には、私のような思いはさせたくない。

夫とは仲良くしなくちゃ。

夫の悪口を息子に聞かせてはいけない。

私がガマンしなくちゃ。

 

だから、夫が自分のことを棚に上げて、トランプさんなどの批判を始めると。

「どの口が言う!」と腹が立つのに、「いやいや、息子のためにガマンせねばならん」と、ぐっとこらえる日々。

不満を抑えこむほどに、不快な気持ちはどんどん大きくなっていったのです。

 

「夫婦同レベルの法則」というビリーフ(信じ込み)

小学生の私は、母の愚痴を聞かされるうちに、ふと思ったのです。

  • こんなにダンナさんの悪口をネチネチと言う人が、素晴らしいダンナさんと結婚できる訳がない。
  • 同じレベルの人間が出会って夫婦になるんだ。

それでできあがったのが、「夫婦同レベルの法則」という考えでした。

 

ところが、自分が実際に結婚したら、夫はお金に関して、結構なダメ男だった。

夫がダメ男であるということは、私自身も、ダメ女、ダメ人間。

ダメ人間である私こそ、夫に物申すことはできないんじゃないか。

 

夫が第三者を批判するときに、やめてほしいと口にしたくても、私の中でブレーキがかかってしまう。

そのため、何も響いていない夫は、延々と第三者への批難を続けます。

 

「不満があったら解決のために動くべし」というビリーフ(信じ込み)

「不満があるなら、ただ愚痴を言うだけではなく、問題解決に向けて動いたほうがいい」

そんな考えも、私の中に根付いています。

 

母は、父や父方の親戚に対する不満をさんざん言うのに、解決に向けての行動を起こさなかった。

幼い私も、母を助けることができなかった。

そのため、私は、不満を言うだけで、自ら行動しない人を見ると、やるせない気持ちになります。

 

夫が第三者の批判を始めると。

批判は誰にでもできる。

許せない行動を改善するために、自ら行動を始めないといけない。

そんな考えが浮かびます。

 

それを夫に伝えても、当然ながら、「俺にできることなんて、あるわけがないだろう」と言われて、おしまい。

そのくり返しでした。

 

自分を受け入れられるようになると、「ビリーフ(信じ込み)」が緩んでいく

 

私が「どうしても嫌なこと」を深掘りしていった結果、気づきました。

 

私をしばる考えがあるために、私は自分で自分の首を絞めている。

そうした考えの底辺には、母の影響がある。

 

一見すると、打つ手がないようにも思えます。

ところが、「ハコミセラピーのBeingコース」に参加したことをきっかけに。

自分自身を受け入れられるようになり、凝り固まった考え、つまり、「ビリーフ(信じ込み)」が緩んでいったのです。

 

「ハコミセラピー」とは、「マインドフルネス」をベースに、心と身体の両方に働きかけるセラピーです。
「マインドフルネス」とは、ゆっくりと深呼吸をして、目をつぶり、「今、この瞬間」に起きていることに意識を向けていくことです。
※「ハコミセラピー」Beingコースとは、「ハコミセラピー」の手法を使って、自分の中で起こる体験を重視し、自分の在り方を見つめるコースです。

 

「夫婦仲が良いと子どもは健全に育つ」というビリーフ(信じ込み)

自分で自分を受け入れられるようになってきたら。

「夫が大キライ」と認識できるようになりました。

そして、「大キライな人と暮らせる私って、スゴイ」と思えるようになって、自分を押さえつけることが、ばかばかしくなっちゃった。

それで、「仲良し夫婦ごっこ」をやめたのです。

 

すると、夫に対して、本音をぶつけることができるようになりました。

夫にも、私の思いがビシバシ伝わるように。

私の言葉に夫がハッとして、第三者への批判を控える場面も出てきたんですよ。

 

私自身も、腹に一物を抱えるということがないせいか、気持ちよく過ごせています。

相手に対する不満は、その相手や状況にもよりますが、直接伝えるのが一番かも。

 

息子は、それなりに育っています。

「夫婦仲が良いと子どもが健全に育つ」という説にのっとっていなくても、何とかなる

 

「夫婦同レベルの法則」というビリーフ(信じ込み)

自分で自分を受け入れられるようになってきたら。

「夫婦同レベルの法則」という考えは残っているものの。

私が人としてのレベルを上げていけば、いつか夫が振り落とされて、私の人生から消えるに違いない。

 

そして、自分のレベルを上げるべく、自分磨きに専念しています。

夫が私の人生から消える日が待ち遠しい!

ですが、夫がだんだんと付きあいやすい人に変わってきており、思わぬ誤算。

 

「不満があったら解決のために動くべし」というビリーフ(信じ込み)

自分で自分を受け入れられるようになってきたものの。

「不満があったら解決のために動くべし」という考えは、なかなか緩みません。

この考えの底辺にある「母を助けたかった」という思い。

それが、根強く残っているのです。

 

おそらく、私の永遠のテーマであるとともに、私が心理カウンセラーとして働く原動力にもなっています。

このテーマは、じっくりと扱っていくことにしました。

 

 

自分を深掘りしていった末、どうしても嫌なことには、自分にとって譲れない考えや傷ついた体験が関係しているのだということを改めて認識しました。

そして、自分をしばる考えや行動を、これまでとは違ったものに置き換えるという工夫を実践しています。

そのためか、夫が第三者の批判を初めても、以前のような激しい不快感には襲われなくなりました。

 

不快な気持ちを解消する方法はいろいろありますので、自分を知ることがすべてではありません。

でも、自覚することで視野が広がるので、イラッとしたら、「自分を知る機会」ととらえてみてはいかがでしょう。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

※「仲良し夫婦ごっこ」をやめて気が楽になったという記事は、こちら。

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