自分の「強み」を見つけ、活かすヒケツ
自分に「強み」なんて、1つもない。
そう決めつけるのは、早すぎます。
ちょっと見方を変えるだけで、あなたの「強み」が見つかります。
今回は、「強み」を見つける工夫、「強み」を活かすヒケツについて、お伝えします。
「弱み」は「強み」
「強み」を見つけるには、まず、「弱み」に注目します。
自分の「弱み」は、人から指摘されることも多いし、自分でも気づきやすい。
その「弱み」をヒントに、自分の「強み」を見つけるのです。
「弱み」は「強み」だと知った、私の体験
「弱み」と「強み」がつながっているということを、私が痛感したのは、ある事例検討会でのこと。
※事例検討会とは、自分が担当した心理カウンセリングの内容を発表し、批評やコメントをもらう勉強会のことです。
スーパーバイザーをしていた大学教授(心理学の専門家)から、言われました。
「君は、間が抜けているねえ」
また、非難されるのか。
そんなこと、とっくに知ってます。
ガックリきていたら、大学教授から思いがけない言葉が…。
「間が抜けているから、相手が安心して、ほかの人には言えないようなことを、君に話してしまうんだよ。いい素質だから、なくさないように」
ええっ!? マジですか!?
教授は、いたって真顔でした。
「でも、間が抜けてるんで、仕事ではミスが多くて、困っているんですけど…」と、私。
「それは、仕方がないね」と、教授は、笑っていました。
その大学教授(心理学の専門家)は、人と人との「間(ま)」を研究している方でした。
私が相手との「間(ま)」を、抜けたものにしてしまうことで、相手の緊張や警戒心をゆるめる。
教授は、そう、判断したようです。
まさか、私の最大の「弱み」が、「強み」になっていたとは!
目からウロコの体験でした。
「弱み」と「強み」は、1つの球体という考え
私は、自分の体験から、人の「弱み」と「強み」について、考えるようになりました。
そして、1つの結論にいたりました。
もともとは、「特徴(その人らしさ)」という、1つの球体があるだけ。
光が当たるところが、「強み」。
影がさすところが、「弱み」。
「弱み」を球体の側面にそってなぞっていくと、「強み」にたどり着く。
つまり、「弱み」と「強み」の発生源は、同じだという考えです。
「弱み」から「強み」を見つける
自分の「強み」が見つからないという人は、つぎの方法を試してみましょう。
「弱み」のピックアップ
自分の「弱み」を、紙に書き出していきます。
つらい作業かもしれません。
あるいは、「強み」をひねり出して書くよりは、簡単な作業かもしれません。
「弱み」を「強み」に変換する
紙に書き出した「弱み」を、ポジティブな表現で、書きかえていきます。
心理学では、「リフレーミング」と言われています。
「ものの見方の枠組み」を変えることです。
私の場合。
- 間抜けで、おっちょこちょい⇒相手の気持ちをゆるませる
- 頑固 ⇒意志を貫く強さがある
- カッとしやすい ⇒情緒的なエネルギーに満ちている
- くよくよしやすい ⇒反省し、自分を振り返る力がある
- 気持ちの切りかえが難しい ⇒信じたことを貫く力がある
- 妄想グセがある ⇒想像力・イメージ力が豊か
自分の「弱み」を「強み」に書きかえることが難しい、というあなた。
あなたの大切な人(家族、友人、憧れの人など)が、あなたと同じ「弱み」を抱えていて、そのことで悩んでいる姿を想像してください。
そして、大切な人を励ます気持ちで、「でも、○○と考えることもできるよ」と声をかけるのです。
すると、「弱み」を「強み」に書きかえる作業が、楽になることがあります。
自分の体験を検証し、証拠を探す
「弱み」を「強み」に書きかえたら、証拠を探します。
自分の体験を振り返り、「強み」を裏づける出来事を探すのです。
私の場合。
- 間抜けで、おっちょこちょい ⇒相手の気持ちをゆるませる →悩みを打ち明けやすい
- 頑固 ⇒意志を貫く強さがある →内緒にしてほしいと言われると、誰にも言わない。
私の体験の中で見つけた出来事。
- 男友だちや男性の同僚から、恋愛相談をされることがよくあった。セクハラとかではなく、男性同士では言いづらいような、純粋な悩み相談だった。
- 職場で、大病を患っている人から、管理職に伝える前に、病気について打ち明けられた。
- 心理カウンセリングをした児童や生徒から、「話しやすい」、「面白い」と言われる。
自分の「強み」を裏づける証拠が見つかると、「なるほど」と腑に落ちていきます。
「強み」を活かすヒケツ
どうやったら、「強み」を最大限に活かして、日々を過ごすことができるのか。
考えた末、1つの結論にいたりました。
自分らしく在る、つまり、「自分は、自分のままでいい」と思えるようになると、「強み」が自然に前に出てくる。
私の場合も、そうでした。
「自分はダメだ。自分を変えなくちゃ」と思っているとき。
私は、仕事で、判断ミスや失言を、ついついやらかしていました。
ところが、「自分は、残念なところはあるけれど、それなりに頑張っているし、今のままで、いいんじゃない」と思えるようになったとき。
私は、仕事で、判断ミスや失言が減りました。
それに、長年、指導を受けていた大学教授(心理学の専門家)からは、「マシになってきた」と言われたのです。
あなたの「強み」を封じているのは、「自分はダメだ」という思い込みです。
「自分はダメだ」という思い込みは、家族を含めた、周りの人たちから植え付けられたもの。
あるいは、家族を含めた、周りの人たちの価値観を、自分の中に取り入れたもの。
余計なものに見えるかもしれません。
でも、家族を含めた、周りの人たちのことが、大切だったからこそ、植えつけられたし、取り入れたのです。
思い込みは、「ビリーフ(信念)」と言われることが多いです。
私は、「考え方のクセ」と言ってます。
自分に対するネガティブな「考え方のクセ」を、書きかえたり、手放したりすると、自分の「強み」が自然と浮かび上がってきます。
人によっては、「考え方のクセ」を書きかえたり、手放したりすることが、難しいこともありますが…。
あなたの「強み」を活かすために、次の記事を読んで、「考え方のクセ」に、取り組んでみては、いかがでしょうか。
今回は、「強み」を見つける工夫、「強み」を活かすヒケツについて、お伝えしました。
うまくいかないことは、「強み」を活かして、苦手なことをカバーするのがおススメ。
あなたも、自分の「強み」を活かして、自分を生きていきましょう。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。