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共感能力に乏しい人でも配偶者の気持ちに寄り添える方法

2024年2月15日

結婚以来、夫の言動に振り回されてきた私。

夫婦喧嘩に疲れ果てながらも、様々な工夫を重ね、夫婦関係が改善されてきたのですが。

「夫に私の気持ちを分かってもらえない」という問題は、未解決のままでした。

ところが、ごく簡単な方法で、私の気持ちに寄り添ってもらうことができたのです!

今回は、夫婦喧嘩が激減した、効果絶大な方法について、お伝えします。

 

私の気持ちが分からない夫

 

私の夫は、基本的に、自分のしたい話を一方的に展開します。

 

放っておけば、いつでも、どこでも、ず~っと話し続ける。

私の都合など、おかまいなし。

しかも、思いついたことを話すので、主語は抜けるし、結論に行きつかない。

 

夫の話を聞くのがツライと、伝えると。

「最後まで聞けば分かる!」

「俺は、ナオミの話を聞くとき、そんなことは言わない!」

 

一方、私が夫に話しかけると。

夫は、テレビや自分の考えに気を取られて、私の話を聞いていない。

そして、私の話の一部に触発されて、自分の体験について語り始める。

 

夫が私の話に耳を傾けていないことを、何度も指摘したら。

夫は、「ちゃんと話を聞かなくちゃ!」と意識するようになったものの。

今度は、変なところで質問を繰り出してくるので、スムーズに話を展開できない。

 

たとえば、「職場の人から嫌なことを言われて、元気がなくなった」と言いたいだけなのに。

夫は、私が「職場の人」と言うのを聞くと。

「性別は?年齢は?役職は?職場で会う頻度は?」と矢継ぎ早に、質問攻撃。

 

自分のしたいように話ができなくて、私が戸惑っている間隙をぬって。

「俺も、職場の人から嫌なこと言われてさ」と、自分の体験を語り始める。

「相手が悪い!そんな職場は辞めればいい!」と、勝手に怒り出す。

 

質問も、アドバイスもしなくていいから、私の話に耳を傾けてほしい、と伝えると。

「ただ話を聞くだけなんて、誠意がない!」

「俺なりの真心で、全力でナオミの話を聞いてるんだ!」

 

どうしても、私の気持ちは分かってくれません。

やり取りを重ねるうちに、夫婦喧嘩に発展するので、もう、イヤになってしまいます。

 

私の気持ちが分からないのは、夫に発達凸凹があるから

 

夫とのコミュニケーションが難しいのは。

夫には、診断がつかないまでも、発達障害の特徴をもつ、「発達凸凹」があるからです。

 

ちなみに、発達凸凹に加え、「生活に支障が出る」状態のときに、発達障害の診断がつきます。

 

夫が該当するのは、以下の分類(特徴)。

自閉スペクトラム症(ASD):人と関わることがあまり得意ではないうえ、こだわりが強く、興味や行動が偏っている、という特徴

注意欠陥多動症(ADHD):注意力にばらつきがある、じっとしていられない、衝動的な言動をとる、という特徴

この2つの特徴をあわせ持っています。

 

ASD(自閉スペクトラム症)の特徴が強いと、相手の気持ちが全く分からない場合があります。

ですが、夫はそれほどではありません。

テレビや映画を観ながら、感動して涙することができます。

 

私の夫が、言葉でのコミュニケーションに苦戦するのは、ADHD(注意欠陥多動症)の影響です。

 

注意力の問題があるため、話したい事柄に注意を向け、頭の中で優先順位をつけることが難しい。

気になる話題に注意を奪われ、話の本筋から逸れてしまう。

相手の話に注意を向け続けることも難しい。

 

そのため、私は、「私の気持ちを分かってもらえた」と感じることができません。

 

「夫には、発達凸凹がある」と、頭では分かっている。

ギブ&テイクと言うけれど、コミュニケーションに関しては、私のギブばかり。

私の気持ちには、共感してもらえない。

 

夫婦喧嘩に疲れ果てると、夫に関わる気力が失せます。

夫とは、伝えないといけない事務的な事柄以外、話したくない。

 

そんな感じで、夫婦喧嘩と冷戦状態を繰り返してきたのです。

 

※発達障害(発達凸凹)のある配偶者との関係改善について、もう少し知りたい方は、こちらもどうぞ。

 

「夫に分かってもらえた」と思えるスゴイ方法

 

夫とのコミュニケーションを避けていたとき。

「ハコミセラピー」の講座で、ハコミ公認トレーナーの阿部優美さんから、興味深い方法を教えてもらいました。

 

その名も、「背中合わせ」

イライラやストレスを発散する方法、として紹介されました。

 

「ハコミセラピー」は、「マインドフルネス」をベースに、心と身体の両方に働きかけるセラピー。

そのため、「背中合わせ」も、「マインドフルネス」の状態で取り組むことが大切です。

ちなみに、「マインドフルネス」とは、ゆっくりと深呼吸をしながら、目をつぶり、今ここで起きていることに注意を向けていくこと。

「マインドフルネス」の状態だと、自分の気持ちや身体のサインに気づきやすくなります。

 

さて、「背中合わせ」は、次のような手順で行います。

 

①互いの背中を合わせ、伸びをする

床に座って、互いの背中を合わせ、「マインドフルネス」の状態になって、背中の感触を感じます。

背中の温かさ、触れている感触、など。

そして、互いに両腕を上のほうに伸ばし、自分の背中、相手の背中が伸びる感じを味わいます。

 

②互いの背中を合わせたまま、背中を動かし、押し合う

両腕を下ろし、背中を合わせたまま、背中を動かし、押し合います。

背中を上下左右に動かし、「おしくらまんじゅう」をしているような感じ。

そして、「マインドフルネス」の状態になって、背中の感触を味わいます。

摩擦熱で背中が熱く感じたり、互いの背中がぶつかり合うのを感じたり。

 

③互いの背中を合わせたまま、背中の温かさ、感触などをじっくり感じる

互いに動きをとめ、背中を合わせたまま、「マインドフルネス」の状態になって、背中の感触を十分に味わいます。

最初より、背中が熱くなっていたり、背中の肉感が柔らかくなっていたり。

気持ちにも意識を向け、十分に味わいます。

安心したり、ウキウキしていたり。

 

とてもシンプルな方法です。

 

それなのに、夫と「背中合わせ」を試したら、効果抜群で、ビックリしてしまいました。

 

「背中合わせ」の絶大な効果とその理由

 

「背中合わせ」の絶大な効果

私と夫で、ほんの数回、「背中合わせ」に取り組んだだけで、夫婦関係が良くなりました。

 

夫婦喧嘩は激減。

冷戦状態も打開。

そもそも、夫に対する私のイライラが小さくなったのです。

 

それに、夫婦関係以外でも、私の気持ちに、プラスの影響が出てきました。

 

仕事などで失敗をしても、「やり方を改善して頑張ろう」と思うなど、気持ちが前向きになる。

新しいことにもチャレンジしていこうという気持ちになる。

対人関係のストレスが減っていく。

 

良いことづくめで、私自身もビックリ!

 

「背中合わせをしてもらったお陰で、こんなプラスの効果があったんだよ~」と、夫に報告するようになりました。

すると、夫も喜びます。

夫のほうから、「ナオミ、背中合わせをしようか」と、声をかけてくるようになりました。

 

「背中合わせ」がプラスの効果を生む理由

「背中合わせ」が、なぜ、夫婦関係の改善だけでなく、気持ちを前向きにするのか、考えてみました。

 

言葉でのやり取りだと、すれ違いが生じてしまう夫。

夫が語れば語るほど、私は「分かってもらえない」という気持ちを募らせてしまいます。

 

でも、背中はすれ違いません。

 

まず、背中を合わせていると、温かさが伝わってきます。

「一緒にいるよ。大丈夫だよ」というメッセージとして感じられる。

怒りや悲しみなどのネガティブな感情があっても、背中の温かさが溶かしてくれるのです。

 

次に、「おしくらまんじゅう」のように、互いの背中を動かすこと。

イライラなどの怒りや攻撃性を発散しているのです。

しかも、発散するだけでなく、相手に受けとめてもらえる。

「怒ってもいいんだよ」というメッセージとして感じられる。

怒ることに罪悪感を抱いてしまう私のようなタイプは、安心して怒りを発散することができ、怒りがスーッと消滅していくのです。

 

そして、「おしくらまんじゅう」をすることで、心に活気がみなぎります。

怒りや悲しみなどのネガティブな感情がると、心のエネルギーが低下した状態になっている。

でも、子どものように一緒に楽しむことで、心のエネルギーがみなぎり、怒りや悲しみを包んでしまう。

 

つまり、「背中合わせ」を行うことで。

気持ちに寄り添ってもらい、共感してもらったという感覚を得ると同時に、心の活力を養うこともできるのです。

 

「背中合わせ」が難しい場合

 

「背中合わせ」は、シンプルなのに、たくさんのプラスの効果が得られます。

でも、なかなか取り組めないこともあります。

 

たとえば、私の場合。

「背中合わせ」を知ってから、夫と一緒に取り組むまで、時間がかかりました。

 

夫にお願いするなんて、夫に負けるみたいで、イヤだ。

 

そんな子どもじみた理由です。

 

夫にお願いできなかった根本にあったのが、母との問題。

 

私は、母に嫌われる恐怖と、母に好かれたいという切望で、がんじがらめになっていました。

小さな頃から、母にしいたげられ、暴言を吐かれ続けてきたからです。

そして、「母に好かれるような、何でもできる、良い子にならないといけない」と信じ込んで生きてきました。

 

夫に、頭を下げるなんてこと。

「自分は、夫以下のダメ人間だ」と証明するようなものだ。

 

そんな考えが浮かんで、「背中合わせ」の話をすることができなかったのです。

 

ですが、「ハコミセラピー」の講座に出たり、個人セッションを受けたりする中で。

 

母から好かれなくても、私は私。

私らしく居ればいい。

 

そんな風に思えるようになると、夫に「背中合わせ」を提案することができました。

 

配偶者と「背中合わせ」ができない場合。

何が引っかかっているのか、考えてみましょう。

あなたの課題が見えてくるはずです。

 

 

今回は、夫婦関係の改善に絶大な効果をもたらした「背中合わせ」について、お伝えしました。

共感能力に乏しい配偶者でも、あなたの気持ちに寄り添うことができますよ。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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