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思春期の子どもに伝えたいことがあるとき、「Iメッセージ」を駆使してみる

2023年8月19日

思春期の子どもに何かを伝えるとき。

正直言って、めんどうくさい!

それでも、何かを伝えなければいけないとき、「Iメッセージ」が役に立ちます。

私自身も駆使している、「Iメッセージ」についてお伝えしますね。

 

「Iメッセージ」が思春期の子どもに効果的なのは?

 

「Iメッセージ」で伝えるときに、一番大切なこと。

「私は(I)」を主語にする、ということです。

 

子どもに何かを伝えたいとき、私たちは、「あなたは(You)」を主語にした「Youメッセージ」を使いがちです。

「Youメッセージ」「Iメッセージ」

ニュアンスの違いを感じてみましょう

 

Youメッセージ(「あなたは」を主語にして伝える)

「太郎(あなたは)、早く寝なさい」

Iメッセージ(「私は」を主語にして伝える)

「お母さんは(私は)、太郎に早く寝てほしいと思っているの」

 

「Youメッセージ」を使うと、親が自分の考えを子どもに押しつけるニュアンスが生まれます。

子どもの心の土俵に、親が足を踏み入れるイメージ。

小さい子どもなら、「ごめんなさい」と従うかもしれません。

でも、自意識が芽生えてくる思春期の子どもは、自分の心の土俵を死守しようとし、親に反発するのです。

 

一方、「Iメッセージ」を使うと、親は自分の感想を伝えるといったニュアンスが生まれます。

子どもの心の土俵には、足を踏み入れず、離れたところからメッセージを投げかけているイメージ。

そのため、思春期の子どもは、親が自分のことを尊重してくれていると感じやすくなります。

そして、子どもの側が少し安心するため、親の言い分を聞き入れるゆとりができるのです。

 

「Iメッセージ」の文章の作り方

 

「Iメッセージ」の文章って、どう作るの?

なんか、大変そう。

 

そんなあなたに朗報です。

「Iメッセージ」の文章の構成は、実にシンプル。

次の形式に、必要な要素を当てはめていけばOKです。

 

「状況」を説明する。

「気持ち」を伝える。

③親からの「提案」を伝える。

 

たとえば、

①状況の説明お母さんは、太郎が遅くまで起きていると、

②気持ちを伝える体調を崩してしまうんじゃないかと心配になるの。

③提案を伝えるだから、早く寝てくれるとありがたいなあ

 

そして、「Iメッセージ」で伝えたあと。

子どもが、どう反応するかによって、「次の行動」を考えておきます。

 

たとえば、

親からの「提案」に、「Yes」だったら、「ありがとう」と感謝を伝える。

親からの「提案」に、「No」だったら、もう一度、「Iメッセージ」を繰り返す。

 

「Iメッセージ」の文章を作るには、親が、自分の「気持ち」を自覚することが、肝心です。

その場の「状況」は、見たままを言葉にすれば良い。

親からの「提案」は、既に頭の中に浮かんでる。

ところが、親の「気持ち」というのが、なかなか見つからない。

 

私たちは、普段、自分自身の気持ちを考える機会がないからです。

「Iメッセージ」を使うと、自分の「気持ち」を自覚する良い機会となります。

脳トレだと思って、取り組んでみましょう。

 

※親が、自分の「考え」や「気持ち」を自覚するコツについては、次の記事をご覧ください。

 

「Iメッセージ」が使えないとき

 

思春期の子どもに「Iメッセージ」効果的である、ということは分かった。

「Iメッセージ」の文章も、それなりに作ることができた。

でも、どうしても、「Iメッセージ」を使うのが難しい。

そんなとき、ありますよね。

 

「Iメッセージ」は、コミュニケーションの問題を解決する、伝家の宝刀ではありません。

無理に使う必要はないのです。

 

「Iメッセージ」を使うことが難しいときは、大きく分けて、以下の3つのパターンが考えられます。

 

①親がストレスやこだわりを抱えており、「Iメッセージ」を使う気になれない。

②子どもが繊細であるため、親の「気持ち」を伝えると、「自分のせいで親を困らせてしまった」と、傷ついてしまう。

③親子関係がこじれていて、子どもが、親の言葉を素直に受けとめることができない。

 

①親がストレスやこだわりを抱えている

ストレスを感じていない親。

こだわりを持ち合わせていない親。

常に、そんな理想的な親でいられるわけがない

 

親だって人間です。

理想的な立派な親になりたくても、常にそういられるわけではありません。

 

仕事、家事、育児、人間関係などで疲れ、ストレスを抱えている場合は、まず、親が自分自身をいたわりましょう。

しんどいときほど、自分に甘く。

これが、真面目な日本人には一番難しいのですが、ストレスフルなときほど、自分を甘やかしましょう。

ゆとりができて、その気になったら、「Iメッセージ」を使ってみようかな、ぐらいが丁度いいです。

 

「親はガツンと正論をかますべき。Iメッセージなんて使ったら、子どもにバカにされる」

そんなこだわりをもっているあなた。

そんなこだわりを持つにいたった歴史があるはずです。

 

たとえば、私の夫の場合。

  • 父親不在の家庭に育ち、父親として、どう振る舞えば良いか分からない。
  • 周りの人から「貧乏」とバカにされて育った。

そのため、「強くて、立派で、バカにされない父親」というこだわりが強いです。

「Iメッセージ」は、使いたがりません。

 

こだわりは、自分自身を守るために生まれます。

こだわりを簡単に手放すことは、自分自身を脅威にさらすことにになります。

必要に応じて、あなたのこだわりを、ゆっくりゆっくり緩めていきましょう。

 

②子どもが繊細である

何事も、繊細に感じ取り、必要以上に心配をする、という子どもがいます。

生まれつき、そうした特性を持っているのです。

 

そうした繊細な感覚を持って生まれた子どもの場合。

親が「Iメッセージ」を使って、親が抱くネガティブな気持ち(悲しい、心配、不安など)を伝えると。

「自分のせいで親を困らせてしまった」と、自分を責めてしまうことがあります。

 

繊細な子どもに対しては、しゃくし定規に「Iメッセージ」を駆使する必要はありません。

試行錯誤をくり返しながら、その子に合った伝え方を模索していきましょう。

 

③親子関係がこじれている

親子関係がこじれていると、親が何を言おうと、子どもは猛反発してきます。

「Iメッセージ」は、何の役にも立ちません。

かといって、何も言わずに放っておくと、「お前のせいで、うまくいかなかった」と、いちゃもんをつけてくる。

親としては、「いい加減にしろ!」と言いたくなりますよね。

 

親子関係がこじれるには、さまざまな理由があります。

  • 子どもに発達障害があり、学校生活などで大きなストレスを抱えている。
  • 親がかなりのストレスを抱えており、子どもに対して過干渉、あるいは、放任になってしまう。

 

親子関係がこじれにこじれているときは、第三者のサポートを考えてみましょう。

子どもが学校へ通っているなら、スクールカウンセラー。

学校の人間に相談するのが嫌なら、地域にある教育相談センター、児童相談センター。

いずれも、無料で相談に応じてくれますよ。

 

 

よほどの事情がない限り、「Iメッセージ」は、思春期の子どもに使うと、効果的!

私も、息子に使いまくっています。

それに、使い方を覚えると、親子関係だけでなく、夫婦関係にも使える!

どんどん実践してみましょう。

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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