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ネガティブな気持ちは根底にある願いに気づくとやわらいでいく

2024年10月14日

残念ながら、私はすぐにネガティブな気持ちにとらわれます。

しかも、ネガティブな気持ちになると、自分を責める内なる声が大きくなり、自己否定の思いが発動するという、ネガティブ・スパイラルにはまるんですよ。

そんな私が、試行錯誤の過程において、ネガティブな気持ちを早めにやわらげる方法を見つけたことについてお知らせします。

 

ささいなことでネガティブな気持ちになる

 

ほんのささいなことなのに、気持ちが沈み、苦しくなってしまう。

 

私には、馴染みのあるパターンです。

 

先日も、私の発言が、相手を怒らせてしまうことがありました。

とはいえ、相手は、「あなたの発言で怒りがこみ上げた」という事実を述べたのみ。

私を責めることは一切ありませんでした。

 

でも、「私が言ったことで、相手を不快にさせた」という思いが駆け巡り、心が折れる感じに。

とはいえ、ガックリした態度を取れば、相手をさらに不快な思いにさせると心配になります。

その場は、笑顔でとりつくろい、それなりに過ごしました。

 

それでも、家に帰る道すがら、だんだん気持ちがふさいでいきます。

 

うまくいかないときこそ、自分を知る最大のチャンス!

 

そう思っている私は、自分に起きていることを探ってみることにしました。

 

ネガティブな気持ちが生じるメカニズム

 

「あなたの発言で怒りがこみ上げた」と言われたときのことを思い出し、自分に起きてくることに意識を向けてみました。

すぐさま、悲しい気持ちがじわっとにじんでくるのを感じます。

 

相手を傷つけてしまったのが、悲しい。

 

すると、悲しんでいる子を鼓舞するように、厳しい内なる声が聞こえてきます。

 

配慮がないから、相手を傷つけるんだ。

使う言葉に細心の注意を払えないなんて、大バカ者のすることだ。

 

今度は、悲しんでいる子が、自己否定を始めます。

 

やっぱり、私はダメな子なんだ。

何をやっても、うまくいかない。

 

私が「きいちゃん」と名づけている、私の内なる子どもが、悲しむ。

それを受け、私が「なおなお」と名づけている、私の別な内なる子どもが、悲しんでいる「きいちゃん」を何とか立て直そうとして、厳しい言葉を投げかける。

内なる子ども同士のやり取りが続いていくと、最終的に「きいちゃん」が自己否定の沼に沈んでいく。

 

これが、私が苦しくなるパターンだ。

 

改めて、そのことを認識すると、行きつくところがあります。

 

※私が自分の心の内面をキャラクター化して自己理解をはかっていることについては、こちら。

 

私と母の関係が影響している

 

うまくいかないことがあると、嘆き悲しむ「きいちゃん」

嘆き悲しむ「きいちゃん」を鼓舞しようとする「なおなお」

 

この構図は、私と母の関係に当てはまります。

 

ヘンテコなことばかりする幼い私を、叱り、鼓舞することで、ちゃんとした子に育てようとした母。

母は、子どもを叱りつけ、厳しい言葉を投げかけること以外に、子育ての方法を知らなかったとも言えます。

また、母は、生い立ちの中で自分に自信がもてず、子どもをちゃんと育てることで、自信を取り戻そうとしたのかもしれません。

 

母は、「ちゃんとした子に育て上げたい」という切なる願いを抱いていた。

だからからこそ、ヘンテコなことばかりする幼い私に、腹が立った。

 

幼い私にも、「ママにほめられるような良い子になりたい」という切なる願いがあった。

だからこそ、母に叱られると、悲しくなった。

 

「切なる願い」があるからこそ、願いがかなわなかったときに、ネガティブな気持ちが生まれる。

だったら、根底にある「切なる願い」に焦点をあてれば、ネガティブな気持ちが緩和するのではないか。

 

そんな考えが浮かんだので、実践してみることにしました。

 

「切なる願い」に気づくとネガティブな気持ちがやわらいでいく

 

ネガティブな気持ちが強まる前に。

嘆き悲しむ「きいちゃん」、鼓舞する「なおなお」、この両者に共通する思いをくみ取ってみることにしました。

 

親しい人から嫌われるのが怖い。

親しい人に不快な思いをさせたことが悲しい。

 

その思いを「切なる願い」に変換していきます。

ポイントは、ネガティブな気持ちや思いを「裏返しにすること」

 

親しい人から嫌われたくない ⇒ 親しい人から好かれたい

親しい人に不快な思いをさせたくない ⇒ 親しい人には笑顔でいてほしい

 

「切なる願い」が見えてきたら、とネガティブな気持ちを交えて、「きいちゃん」「なおなお」に声をかけていきます。

 

親しい人から好かれたいと願っているんだね。

それなのに、嫌われちゃうかもって思うから、怖くなるんだね。

 

親しい人には笑顔でいてほしいと願っているんだね。

それなのに、怒らせちゃったって思うから、悲しくなるんだね。

 

そんな風に声をかけていくと。

「きいちゃん」の悲しみが、スーッとほどけていきます。

「なおなお」の憤りも、和らいでいくではありませんか。

 

自分にはこんな願いがあるから、ネガティブな気持ちが生じるんだ。

「切なる願い」が明らかになると、見え方が変わるため、ネガティブな気持ちが解消していくのです。

 

ですが、トラウマ体験がある人は、もうひと手間、必要となります。

 

トラウマ体験の根底にある「切なる願い」を明らかにする

 

私のように、幼いころから母に罵倒され続け、「自分は要らない子」と信じ込んでいる場合。

内なる子どもが抱いている「切なる願い」を明らかにする必要があります。

 

私の場合は、探っていくというよりは、ネガティブな気持ちの裏にある「切なる願い」に気づき、心の中が少し落ち着くと。

内なる子ども「きいちゃん」が、ポツリと本音をこぼすように、さらなる根底にある「切なる願い」が出てきます。

 

ママに大好きって言われたい。

一緒にいるときは、ママに笑顔でいてほしい。

 

これは、幼い私が得たくても得られなかった体験と言えます。

 

この「得たくても得られなかった体験(Missing experience)」があるからこそ、内なる子どもは、「切なる願い」に執着してしまう。

だから、実生活において、「切なる願い」がかなわない体験をすると、根底から揺さぶられ、ネガティブな気持ちが激しく噴き出すのです。

 

さて、内なる子どもの本音、根底にある「切なる願い」が見えてきたら、それを使って、内なる子どもに声をかけていきます。

 

ママに大好きって言われたいんだね。

一緒にいるときは、ママに笑顔でいてほしいんだね。

ママのことが大好きなんだね。

 

そんな風に、内なる子どもに、心の中で声をかけていくと。

ネガティブな気持ちは、さらにほどけていき、穏やかになりました。

 

「切なる願い」がかなわなくても、「切なる願い」があると分かってもらえるだけで、内なる子どもが安心するのです。

 

 

ネガティブな気持ちを裏返しにした「切なる願い」を想定し、「〇〇という願いがあるんだね」と自分に声をかけていくと、ネガティブな気持ちがやわらいでいくことに気づきました。

自分の内なる子どもにじっくり向きわなくても、思考実験のような形で取り組めるので、私はネガティブな気持ちの早期発見・早期対応に役立てています。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

※自分の「内なる子ども」にじっくり向き合うというセルフケアに取り組みたい方は、こちらをどうぞ。

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