家事をしない配偶者と家事を分担する① 配偶者の傾向を把握する
夫が家事をしないことをきっかけに、夫婦喧嘩がくり返され、疲れ果てた私。
なぜ、夫が家事をしないのか、夫の傾向を探っていきました。
決め手となったのは、発達凸凹についての知識と、ストレングス・ファインダーの結果でした。
※「発達凸凹」とは、発達障害の診断がつかないまでも、発達障害の特徴を持っていることを言います。
※現在、「ストレングス・ファインダー」は、「クリフトン・ストレングス」と名称を変えていますが、本記事では、一般に広まっている「ストレングス・ファインダー」で表記しています。
夫が家事をしないことで夫婦喧嘩がくり返される
結婚当初から、夫は家事をしませんでした。
「大変だから、手伝ってほしい」とお願いしても、言い訳ばかり。
やる意味が分からない。
やり方が分からない。
結婚後、息子が生まれ、家事、育児、仕事に追われ、ヘトヘトだった私。
夫の言動に、気持ちが逆なでされ、つい、声を荒げてしまいます。
そんな言い訳、通用すると思ってるの!
私のことを、家政婦か、奴隷だと思って、こき使ってるんでしょう!
すると、夫も反撃。
ナオミのことを、家政婦や奴隷として扱ったことなんてない!
なんで、そんなことを言われないといけないんだ!
お互いにエスカレートしていき、夫婦喧嘩が始まります。
激しい言い合い。
やりきれなくなって私が泣き出すと、夫婦喧嘩は終わります。
息子が通う保育園のパパたちは、ママたちと家事を分担しているのに。
なぜ、私の夫は、家事をしないのか。
連日くり返される夫婦喧嘩に疲れ果てた私。
理解不能な状況を明らかにしたいと思い、家事をしない夫について深掘りしていきました。
私とは異なる家事文化の中で育っていた夫
なんで、炊飯器やお風呂を洗わないといけないの?
結婚当初に言われ、ビックリした夫の発言。
その後も、「?」と思うことが、何度も、何度も。
そこで、家事にまつわる夫の話を、改めて聞き取ってみると。
私とは異なる家事文化の中で育ってきたことが判明します。
実際、夫の母(義母)と関わった折に、私が衝撃を受けたのは、こちら。
- 炊飯器で炊いたご飯をそのまま保温。食べ尽くしたら、炊飯器を洗わずに、砥いだ米を入れて炊く。
- 鍋で調理をした際にあまった煮汁に、新たな具材を入れ、何日も調理を続けていくため、鍋はごくたまにしか洗わない。
- 風呂やトイレの掃除をしない。
- 部屋の掃除もほとんどせず、部屋の隅に大量のほこりが積もっている。
- 万年床の下に、下着や洋服など様々な物が埋もれている。
家事をしない夫は、私が考える「家事」という概念と、かけ離れた家庭で育っていたのです。
私にとって必要な家事は、夫にとっては必要のないもの。
家事にまつわるいさかいは、文化の違いも影響していたのです。
家事をしない配偶者は、あなたとは違った家事文化の中で育っているのかもしれません。
私の夫のように、一般的な「家事」とは異なる文化の中で育った配偶者。
「家事は女がするもの」という、ド昭和な価値観の中で育った配偶者。
親が甲斐甲斐しく世話をするため、家事に全く触れずに育った配偶者。
あるいは、あなた自身が、完璧に家事をこなす親御さんに育てられた場合。
配偶者が家事をする姿を見ると、「なんで、ちゃんと家事ができないの!」と腹が立つのかもしれません。
発達凸凹のために家事がこなせない夫
家事の経験や知識がないため、やり方が分からないのだろう。
そう思い、一緒に台所に立つ、洗濯物を干す、掃除をするなど、トライしてみました。
ところが、夫は、やるとしても渋々。
口頭で伝えた手順は、どうしても覚えることができなくて、混乱する。
やって見せても、端から忘れる。
様々なことに気を取られ、どうでも良いことにこだわり、私の2~3倍は時間がかかる。
次第に、「夫には、診断がつかないまでも、発達障害の特徴、つまり、発達凸凹があるために、家事に取り組めないのだ」と考えるようになりました。
まあ、ここでは書きませんが、夫の母(義母)も、発達凸凹の持ち主に違いありません。
「発達障害(発達凸凹)」には、いくつかの分類(特徴)があります。
私の夫が該当するのは、以下の2つの特徴。
注意欠陥多動症(ADHD)
- 注意力にばらつきがある
- じっとしていられない
- 衝動的な言動をとる
私の夫の場合、「注意欠陥多動症(ADHD)」の特徴のために。
- 物事の優先順位を考えて、要領よく家事をこなすことが苦手。
- 口頭指示や実演による手順を忘れてしまう。
自閉スペクトラム症(ASD)
- 相手の気持ちやその場の状況を察することが苦手
- こだわりが強い
- 興味や行動が偏っている
私の夫の場合、「ASD(自閉スペクトラム症)」の特徴もあわせもつために。
- 興味のないことに取り組むことが苦手。
- 相手がしてほしいことを汲み取ることが苦手。
夫には「発達凸凹」があるため、家事をすること自体、ハードルが高かったのです。
※「発達凸凹」について、詳しくは、こちらをどうぞ。
夫が家事をしない理由が明らかになった
「平日は仕事があるから、家事ができない」と言い張るのに。
休日も家事をしない。
そんな夫のことが、全く理解できませんでした。
ところが、「ストレングス・ファインダー」の結果を通して、夫が家事をしない理由が明らかになりました。
「ストレングス・ファインダー」とは、アメリカ最大の調査会社ギャラップ社(GALLUP)が開発した、「才能診断」ツールです。
117の質問に答えることで、その人がもっている才能(資質)が一覧となって示され、他者や自分を知るために役立ちます。
夫の「上位資質」を見ながら、夫のコーチングをしていたときのこと。
ちなみに、「上位資質」とは、「本人が意識しなくても働いている資質(才能)」を指し、トップ10前後の資質がそれにあたります。
夫の「上位資質」の1つ、「信念」について語ってもらったら。
「仕事をしているとき以外は、自分の好きなことをして然るべき」という、確固たる考えがあることが判明!
「信念」の資質がある人は、譲れないものを持っており、ある意味、とても頑固。
しかも、変化に順応しづらい「規律性」「公平性」の資質もある。
そのことを夫に説明したら、「俺は“頑迷”なんだな」だって。
ちなみに、「頑迷」は、「頑固で考え方が柔軟さを欠き、物事の道理がわからないこと」。
あまりに言い得ていて、笑ってしまいました。
仕事をしているとき以外は、自分のやりたいことに没頭したい夫。
家事をする訳がない。
夫自身が、自分が頑迷であることを自覚できただけ、良かったとしよう。
「ストレングス・ファインダー」の結果を通して、私の気持ちに踏ん切りがつきました。
いやはや、「ストレングス・ファインダー」、恐るべし。
※「ストレングス・ファインダー」と、各資質の説明については、こちらをどうぞ。
私とは異なる「家事文化」のもとで育ち、家事をこなす能力に欠け、「仕事をしているとき以外は、自分の好きなことをして然るべき」という信念を持っている夫。
そんな夫の在り様に気づくには、私自身が自分らしく生きられるようになることが必要でした。
自分が夫に求めていることを精査していき、家事の分担について、落とし所を見つけていきます。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。