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「なんちゃって慈悲の瞑想」でも1年続けたら効果絶大

2024年10月14日


「慈悲の瞑想を行うと心が穏やかになる」と書かれていたので、無理のない範囲でテキトーに生活に取り入れてみました。

1年続けたら、思っていた以上の効果が出て、私自身がビックリ!

今回は、正式な手続きを踏まない、「なんちゃって慈悲の瞑想」でも、1年続けたら、なかなかの効果が出た、という体験報告をさせていただきます。

 

「なんちゃって慈悲の瞑想」って何?

 

正式な「慈悲の瞑想」は、ざっくり言うと、次の通り。

・仏教を実践するうえで土台となる「慈悲の心(慈しみの心)」を育てるためにおこなう。

・決められた言葉を、静かに心にしみこんでいくように、丁寧に丹念に念じる。

・姿勢は背筋と頭をまっすぐにして、目を閉じておこなう。

 

「慈悲の瞑想」は、安定したメンタルをつくる方法、精神疾患からくる不安を和らげる方法として、何冊かの本に紹介されていました。

 

「ちゃんとやったら、素晴らしい効果が得られるんだろうなあ」とは思うものの……。

時間をさいて、イスや床に座り、目を閉じて、「慈悲の瞑想」をやるというのは、面倒すぎる。

それで、私流にテキトーにアレンジしたのが、「なんちゃって慈悲の瞑想」です。

 

私が実践している「なんちゃって慈悲の瞑想」のやり方は、以下の通り。

 

①お風呂に入っているときに、「慈悲の瞑想」の言葉を唱える。

②頭を洗っているときは目をつぶっているが、ほかのときは目を開けている。

③身体はつねに動いている(あちこち洗っているのでね)。

④ゆとりがあるときは、言葉にそくしたイメージを思い浮かべる。

(例:「私の嫌い生命」について唱えるときは、ケンカした夫の顔をありありと思い浮かべる、「悟りの光に……」のくだりで、光に包まれる様子をイメージする、など)

⑤言葉の区切りのいいところで、ゆっくり1回、深呼吸をする。

 

これだけです。

 

お風呂に入っている間、ずっと唱えています。

所要時間は、まあ、30分ぐらいでしょうか。

意外と長いので、実践時間としては、まずまずではないかと。

 

基本的に、毎日、取り組んではいます。

でも、すっごく疲れて、声を出すのがシンドイときは、お休み。

 

「なんちゃって慈悲の瞑想」の効果

 

「なんちゃって慈悲の瞑想」を1年間、続けたところ。

日常生活での変化を実感するようになりました。

すぐに感じることができる効果と、1年の積み重ねで感じる効果について、お伝えしますね。

 

「なんちゃって慈悲の瞑想」の即時的な効果

私が、「なんちゃって慈悲の瞑想」を始めたのは、母の死がきっかけでした。

 

私に対する母の最期の言葉が、「ナオミは、バカで、ノロマで、肝心なときに役に立たない」

もう、えらくショックを受けました。

 

それからは、四六時中、母の最期の言葉が思い出されます。

ストレスを解消しようと思い、好きなことをしているとき。

ちょっと気が緩んだ瞬間。

どんなときでも、母から言われた言葉が、頭の中にまざまざと浮かんできます。

 

もう、ツラくて、苦しくて、いたたまれない。

それで、ワラにもすがる思いで、「慈悲の瞑想」を試してみたのです。

 

お風呂に入りながら、「慈悲の瞑想」の言葉を唱えてみたら。

なんと、お風呂を上がるころには、気持ちが落ち着いています!

お風呂だけでなく、通勤電車の中、最寄り駅まで歩く道すがら、布団に入って寝つくまでの時間。

ふと気が緩み、母の言葉を思い出したときには、すかさず、ブツブツと「慈悲の瞑想」の言葉を唱えました。

 

一心に唱えていると、心がスーッと穏やかになります。

あんなにツラかったのが、ウソみたい!

 

ただ、しばらく経つと、また、気持ちがクサクサしてきます。

粘り強く取り組むことが必要です。

 

「なんちゃって慈悲の瞑想」の長期的な効果

「なんちゃって慈悲の瞑想」を1年続けて感じた効果は、次の通り。

 

①心の回復力(レジリエンス)がついてきた。

  • 日常生活で、ネガティブな感情が浮かんでも、30分もあれば、気持ちが軽くなる。
  • 気持ちが揺さぶられるような出来事があっても、ひと晩、寝ると、何とかなる。

②「自分はこのままでもいい」という感覚がもてるようになる。

③自分のことを大切にできるようになる。

④自分のありのままを受け入れることができるようになる。

 

残念ながら、「慈悲の心(慈しみの心)」が育ったかは、かなり微妙。

夫とケンカをするときは、相変わらず、ひどい言葉を吐き捨てていますからね。

ですが、私の予想をはるかに上回る効果が得られました。

 

「なんちゃって慈悲の瞑想」を1年間続けて得られた効果について、じっくり考えてみると。

私自身が、長年にわたり、ストレス解消がうまくいかず、苦しい思いを抱えていた、ということに気づきました。

 

ネガティブな感情を長々と引きずる。

自己否定の連鎖に苦しむ。

自己否定の連鎖に入ると、数週間から数ヶ月は出てこれない。

自分のことを大切にできない。

自分のことが受け入れられない。

自分のことが大キライ。

 

もちろん、「なんちゃって慈悲の瞑想」だけで、改善した訳ではありません。

数年にわたって、身体の感覚を通して自分を知る心理療法のグループ(ハコミセラピー)に参加したことも、大きかったと思います。

でも、「なんちゃって慈悲の瞑想」は、苦しい思いから抜け出す、強力なサポーターとなったのです。

 

「なんちゃって慈悲の瞑想」をすると苦しみがなくなる理由

 

「なんちゃって慈悲の瞑想」という、かな〜りテキトーなもの。

そんなものでも、毎日続けることで、苦しみがなくなったのは、なぜか?

 

「慈悲の瞑想」の言葉を唱えることに集中すると、

自分を責める考えがどこかへいってしまうので、

心が穏やかになる。

 

そうです。

苦しい思いをするのは、結局、

「自分で自分に与えるダメ出し」

自分で自分の首を絞めているのです。

 

私の場合、夜、お風呂に入っていると、一日にあった嫌なことを思い出します。

なんで、あんなことをしてしまったんだろう。

本当に、私はダメな人間。

 

自分にダメ出しをするのが習慣となっていました。

何十年も、ず~っとやっていた習慣です。

 

もちろん、自分を責める裏には、「より良い自分になりたい」という切なる願いがあります。

だからこそ、「理想的な自分」になれないと、がっかりして、ダメな自分を嘆く、責めるという悪循環……。

 

悪循環にはまり、自分へのダメ出しを続けていると、どんどん苦しくなっていく。

最終的に、「私みたいな者が、生きていてもいいんだろうか……」という心境になります。

 

自分を責めるネガティブスパイラルにはまっているとき。

「慈悲の瞑想」の言葉を唱えることに集中すると、

自分を責める考えがどこかへいってしまうので、

心が穏やかになるのです!

 

「慈悲の瞑想」の言葉を、間違えずに、順番どおりに唱えようとすると、わりと神経を使います。

そのため、自分を責めたり、嫌なことを思い出したりする「ゆとり」がなくなるのです。

 

つまり、嫌なことを思い出す・考える時間をもたなければ、心の健康が保たれるのです

けずられることがなければ、心は回復していき、本来の力を取り戻します。

 

穏やかな心を手にするためには、

自分を責める、あるいは、嫌なことを思い出す代わりに、

「別なことをすればいい」のです。

 

そして、「慈悲の瞑想」の言葉は、とても美しい。

そして、優しい。

美しく、優しい言葉には、心を浄化する力があります。

「言霊」ですね。

 

自分を責め続ける無限地獄にハマっている人に、「慈悲の瞑想」は、ささります。

たとえ、なんちゃってでも。

 

「慈悲の瞑想」の全文

※日本テーラワーダ仏教協会HP 初期仏教の世界 「慈悲の瞑想」より引用

 

私は、幸せでありますように
私の悩み苦しみが、なくなりますように
私の願いごとが、かなえられますように
私に、悟りの光が、現れますように
私は、幸せでありますように(3回)

私の親しい生命が、幸せでありますように
私の親しい生命の、悩み苦しみが、なくなりますように
私の親しい生命の、願いごとが、かなえられますように
私の親しい生命に、悟りの光が、現れますように
私の親しい生命が、幸せでありますように(3回)

生きとし生けるものが、幸せでありますように
生きとし生けるものの、悩み苦しみが、なくなりますように
生きとし生けるものの、願いごとが、かなえられますように
生きとし生けるものに、悟りの光が、現れますように
生きとし生けるものが、幸せでありますように(3回)

私の嫌いな生命が、幸せでありますように
私の嫌いな生命の、悩み苦しみが、なくなりますように
私の嫌いな生命の、願いごとが、かなえられますように
私の嫌いな生命に、悟りの光が、現れますように

私を嫌っている生命が、幸せでありますように
私を嫌っている生命の、悩み苦しみが、なくなりますように
私を嫌っている生命の、願いごとが、かなえられますように
私を嫌っている生命に、悟りの光が、現れますように

生きとし生けるものが、幸せでありますように(3回)

 

※「慈悲の瞑想」の言葉がなじめない、難しいというあなたは、別な方法を見つけてみましょう。

 

 

今回は、「なんちゃって慈悲の瞑想」でも、1年間続けると、心が健康になるということについて、お伝えしました。

なんちゃってでも、これだけの成果があるのですから、ぜひ、お試しください。

 

私自身、心を軽くするために、さまざまなことを試してきました。

ですが、コスト対効果が一番良かったのは、「なんちゃって慈悲の瞑想」でした。

正式な形で取り組んだら、「慈悲の心」に到達するかもしれませんよ~。

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

 

※「慈悲の瞑想」を唱える生活を送っても、「慈しみの心」が育たなかった私について、考察してみました。

 

※あんなに悩まされていた「自分を責める内なる声」を消し去る方法が見つかりました。

 

※「慈悲の瞑想」について書かれており、私をその気にさせた本は、こちら。

メンタリストDaiGo(2018)「週40時間の自由をつくる長時間術」実務教育出版

弥永英晃(2018)「症状改善率98%のカリスマ心理カウンセラーが明かす パニック障害の不安がスーッと消え去る17の方法」大和出版

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