心理カウンセリングが良い感じで進むために大切なもの
私は、心理カウンセラーとして働きつつ、自分自身も相談者として数々の心理カウンセリングを受けてきました。
中でも、心の傷となってしまったのが、精神分析療法を2年で打ち切られたこと。
私の経験も交えて、心理カウンセリングが良い感じで進むために、大切なものについて、考えてみました。
心理カウンセリングを受ける人、おこなう人の要因
心理カウンセリングの効果に影響するもの。
それは、心理カウンセリングの「種類と方法」より、それにたずわさる「人」の要因です。
研究調査の結果から見えてきたもの
アメリカ心理学協会が、1990年代の後半におこなった、大規模な研究調査の結果。
心理カウンセリングに「よい結果」をもたらす要因と、その要因の占める割合は、以下の通りでした。
※この研究結果については、以下の文献に、詳しくまとめられています。
「心理療法 その基礎なるもの」(2000)スコット・D・ミラーほか著 金剛出版
①「心理カウンセリングを受ける人(相談者)」がもつ要因 40%
相談者自身が強みを持っている。
相談者に、心理カウンセラーを信頼し、関係を作っていく力がある。
相談者が、日常生活で、周囲から、サポートが得られている。
②心理カウンセラーと相談者との「関係性」、「心理カウンセラーの姿勢」がもつ要因 30%
心理カウンセラーが、自分らしくそのままに存在しつつ、相手を受け入れ、相手に共感する力をもっている。
心理カウンセラー、相談者が、互いに、相手との関係を作る力がある。
③心理カウンセリングの種類(理論や手法) 15%
理論や手法は、相談者が、「これはいいなあ」と思ったときだけ、効果を発揮する。
④希望、期待、プラシーボ効果 15%
相談者、心理カウンセラーが、両方とも、「この心理カウンセリングは、うまくいく。癒される」と信じている。
つまり、心理カウンセリングに「よい結果」をもたらす要因の7割が、次の3つで占められています。
相談者の側の要因
心理カウンセラーと相談者の関係性
心理カウンセラーの姿勢
結局、心理カウンセラーと相談者の人間性のようなものが、心理カウンセリングに影響を与えるのです。
私の経験でも思いあたる
私が、自分にフィットする心理カウンセリングを見つけることができなかったとき。
私は、「自分はダメな人間だ」と、強く信じ込んでいました。
だから、自分の直感や判断を、自分が一番信用していない。
そのため、心理カウンセラーも、「本をたくさん出版しているから」とか、「知り合いが勧めているから」とか、他力本願な方法で選んでいました。
そして、「心理カウンセラーに治してもらいたい」という、丸投げな気持ち。
これじゃ、うまくいくはずがありません。
それでも、自分らしく生きるために必要なことを、自力でちょっとずつ重ねていったら。
出合ったカウンセリングに、「これだ!」とか。
出会ったカウンセラーに、「この人なら!」と、思えるようになりました。
そんな「ときめき」があった心理カウンセリングや、心理カウンセラー。
確実に、自分の身になるような「何か」を得ています。
そんな訳なので、自分の直感を信じるのは、アリです。
自分を信じることは、自分を大切にすることにつながります。
心理カウンセリングを始めても、「ちょっと違うな」と思ったとき。
あるいは、「違う」という感覚が強くなったいくとき。
自分の直感を信じて、さっと引くことが必要です。
私も、もっと早く知っておきたかった。
自分に合った心理カウンセリングを見抜くために、実践できること
あなたに合った心理カウンセリング、つまり、効果を感じられる心理カウンセリング。
それが、どれであるかを見抜くために、日々、実践できることがあります。
①日々の生活の中で、自分の強みを意識しながら、それを伸ばしていく。
②努力(日々の小さな行動)を重ねていけば、より良くなっていくはず、と信じる。
③「この人、いいな」「これ、いいな」という感覚、「直感」を磨いていく。
つまり、自分を信じる、自分を大切にするための実践を、日々、重ねていくのです。
そして、「直感」を高めるために、おススメの方法が、
「ときめく・ときめかない」、「好き・嫌い」という感覚を、大切にしながら行動する。
私は、コンマリさん(近藤麻理恵さん)の「片づけ法」を、実践したことがあります。
持ちものを「ときめく・ときめかない」で分けていき、「ときめかない」ものを処分する「片づけ法」です。
1か月もかかり、大変でしたが、いいトレーニングに。
コンマリさんの「片づけ法」を実践してから、「直感」が鋭くなりました。
日常生活を送る中で、「ときめき」を大切にしましょう。
食べもの、洋服、ちょっとした小物など、ほんの小さなことでも、良いのです。
自分には合わない心理カウンセリングに出合ってしまったとき
残念ながら、「自分には合わない心理カウンセリングに出合ってしまった」とき。
ガッカリしますよね。
私なんて、週1回、精神分析療法を受け続けて、2年が経ったときに打ち切られてしまいました。
1回1万円の費用がかかっていたので、時間も、お金も、ムダにした感じ。
裏切られた感じも重なり、かなり凹みました。
でも、自分に合わないものを、選んでしまうとき。
そんなときは、自分の「ときめき」や「直感」を、軽んじているのです。
私も、そうでした。
小さい頃から、母の言うことに従うだけだった私。
自分の考えや判断を尊重することなど、ありませんでした。
そして、「ときめき」や「直感」を発揮する機会がないまま、育ってきたのです。
自分合わない心理カウンセリングに出合ったとき。
自分には合わないものが、何かということが、分かった。
自分を大切にしてこなかったツケが回った。
そんな、新しい気づきを得ました。
「この世に失敗はなく、うまくいかない方法を試しただけ」
エジソンも、そんな風に言ってます。
新しい気づきを糧に、次に向かっていきましょう。
あきらめなければ、あなたに合う心理カウンセリングに出合えます。
自分を大切に思う気持ちが育っている人ほど、自分に合った心理カウンセリングや心理カウンセラーに出合えます。
日々の生活で、自分のためにできることは、たくさんあります。
実践してみましょう。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。