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皆から嫌われる「ゴキブリ人間」の自分を肯定する自分がいた【私が自分を生きるまで】⑨

2024年2月22日

母から否定的な言葉をかけられて育ち、「自分は要らない人間だ」と信じ込んで生きてきた私。

「自分を生きる」ために、努力を重ねていきます。

その過程の中、「人から嫌われる自分=ゴキブリ」と認識していたことに気づきます。

 

人から嫌われることを恐れる私は、「ゴキブリ」だった

2017年の春。

私は、「人から嫌われる恐怖」にさいなまれ、苦しくて、いたたまれない、2日間を過ごしました。

海外から「ハコミセラピー」シニアトレーナーを講師に招いた、「スペシャル企画ワークショップ」での出来事です。

「ハコミセラピー」とは、「マインドフルネス」をベースに、心と身体の両方に働きかけるセラピーです。
「マインドフルネス」とは、ゆっくりと深呼吸をして、目をつぶり、「今、この瞬間」に起きていることに意識を向けていくことです。

 

数十名いる参加者は、知らない人ばかり。

相手から嫌われてしまう。

コワイ!

嫌われないようにしないといけない!

 

腹の底から、恐怖感が広がっていきます。

ほかの参加者と話すとは、顔がひきつり、声がうわずり。

相手から嫌われているんじゃないかと気になって、苦しくなっていきました。

 

「人から嫌われる恐怖」は、私が、20代前半から、ずっと抱えているもの。

ですが、「人から嫌われる恐怖」は、随分と、やわらいできていたのです。

「努力を重ねたことが実ってきたのかな」なんて、ホクホクしていたのですが……。

 

とんだ勘違い!

心軽やかな日々を送るために、こんなに努力を重ねているのに、何の効果も出ていない!

本当にガッカリしました。

 

そんな折、「ハコミセラピー」の自主勉強会がおこなわれました。

私が参加している「ハコミセラピー」の団体では、月1回、自主勉強会をおこなっているのです。

 

私は、自主勉強会で、ハコミ認定セラピストを目指している女性に、1時間のセラピーセッション(心理療法)をしてもらうことにしました。

テーマは、「人から嫌われる恐怖」について。

「スペシャル企画ワークショップ」のときに感じた「人から嫌われる恐怖」を、深掘りしてみることにしました。

 

まず、「人から嫌われる恐怖」について、「マインドフルネス」の状態で感じていきます。

「マインドフルネス」とは、ゆっくり深呼吸をしながら、目をつぶり、「今、この瞬間」に起きていることに意識を向けていく状態のことです。

私の場合、「マインドフルネス」の状態になり、自分の中で起きていることに注意を向けていくと、イメージが展開されます。

 

「人から嫌われる恐怖」について、じっくり感じていくと。

私は、巨大なゴキブリになっていました!

 

人間と同じ大きさのゴキブリ。

黒々とした羽。

長く伸びた触覚。

地面にはいつくばり、じっとしている。

見るだけで、ゾッとするような恐ろしい姿です。

 

「ゴキブリ人間」の自分を否定する部分

 

自分が「ゴキブリ」のような存在であるとイメージした私。

「みんなから嫌われている」という、すさまじい恐怖!!

そんな恐怖が、全身をかけめぐり、生きていることがツラくなるほど、苦しくなりました。

あまりの苦しさに、涙がこぼれます。

 

ところが、驚きのイメージが展開されます。

なんと、「ハコミセラピー」の仲間が、「わあ!羽が黒々としていて、つやつや光っていて、きれい!」と、私(ゴキブリ人間)の羽をなでているのです。

 

私は、思います。

「ハコミセラピー」の仲間たちは、自分らしさを見つけようとしている、心清らかな人たち

だから、私が「ゴキブリ人間」でも受け入れてくれるんだ。

それ以外の人たちが、「ゴキブリ人間」の私を、受け入れるはずがない!

 

イメージの中で、「ゴキブリ人間」の私は、街の中に登場します。

悲鳴をあげ、逃げまどう人たち。

スリッパで私をたたきつぶそうと向かってくる人たち。

 

やっぱり、私は、存在するだけで、みんなから、うとまれ、嫌われるんだ!

そんなイメージが、まざまざと浮かんできました。

 

私のイメージは、その後も、展開していきます。

カサカサと地面を移動し、逃げきったゴキブリ人間の私。

いきなり、すくっと立ち上がります。

そうしたら、女の子が、背中にゴキブリの着ぐるみのようなものを、身につけているのです。

 

その女の子は、私の心の内面に存在する、ポジティブで、天真爛漫な部分。

私は、その部分を、元気な女の子のキャラクターとして擬人化し、「なおちゃん」と名づけています。

3~4歳ぐらいで、「ちびまる子ちゃん」と「アルプスの少女ハイジ」を足して2で割ったような姿をしています。

 

「なおちゃん」は、丘の上に立っており、夕日に向かって、叫びます。

「いつか、人間になりた~~い!!」

 

真剣な顔の「なおちゃん」。

背中側から見ると、ゴキブリにしか見えない着ぐるみ。

妖怪人間ベムの決まり文句。

思わず、吹き出してしまいました。

 

そこで、1時間のセラピーセッションは、おしまい。

セラピーセッションが終わった直後は、なんだか愉快な気持ちで過ごしました。

 

ところが、時間が経つにつれ……。

自分が「ゴキブリ人間」であることが、嫌で嫌でたまらなくなってきたのです。

 

「ゴキブリ人間」である私なんて、とてもじゃないけど、受け入れられない。

 

気分はどんより。

生きていることが自体がツラくて、いたまれない、という精神状態になりました。

 

「ゴキブリ人間」の自分を肯定する部分

「ゴキブリ人間」である自分が、嫌で嫌でたまらず、耐えきれなくなった私。

今度は、ハコミ公認トレーナー阿部優美さんの個人セラピーを受けました。

 

個人セラピーを受ける前。

「ゴキブリ人間」が嫌でたまらない私が出てきて、嘆き悲しむんだろうなあ。

私は、そんな風に思っていました。

 

ところが、いざ、個人セラピーが始まると。

とんでもないイメージが展開されたのです!

 

イメージの中に出てきたのは、ゴキブリの着ぐるみを背中にはりつけた姿の「なおちゃん」。

1時間のセラピーセッションで、展開されたイメージと、同じ姿です。

 

その日の「なおちゃん」は、とっても楽しそう。

 

ゴキブリの黒い羽を金色に染める。

黒い羽根にカラフルな水玉模様をえがく。

その羽を見せ、「キレイでしょう!」と自慢する。

 

さらに、金色や水玉模様になったゴキブリの羽を加工して、ストラップを作る。

「このストラップ、お友だちにあげようかな。メルカリで売ってみようかな」とウキウキしてる。

 

な、なんと!

「なおちゃん」は、自分が「ゴキブリ人間」であることを、気に入っている!!

私は、ポカンとしてしまいます。

 

自分が「ゴキブリ人間」であることが、嫌で嫌でたまらず、狂おしいほどに嘆き悲しんでいる私がいるのに。

あまりにもツラくて、苦しさを一瞬で手放せるという技法を、わざわざ学びにいったのに。

 

自分が「ゴキブリ人間」であることを、楽しんでいる私がいるなんて!

 

私の心の内面にある、「なおちゃん」ではない、別の部分。

その部分が、私自身に最悪なセルフイメージをはりつけ、そのことを嘆き悲しんでいるみたい。

私の自己探求は続きます。

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

 

続きはこちら。苦しみの原因が分かりました。


苦しみを一瞬で手放せる技法を学んだことついては、こちら。

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