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苦しい思いを解決する方法は、実は自分が知っている【私が自分を生きるまで⑩】

2024年8月28日

母から否定的な言葉をかけられて育ち、「自分は要らない人間だ」と信じ込んで生きてきた私。

「自分を生きる」ために、努力を重ねていきます。

その過程の中で、自分を「肯定する部分」と協力して、自分を「否定する部分」に対処する方法を見つけました。

 

自分を「肯定する部分」を自覚する

 

私は、苦しい思いを抜け出し、心軽やかな日々を送ることを夢見て、自分の内面を探っていきました。

 

「ハコミセラピー」Beingコースに参加して、2年半が過ぎた頃。

「ハコミセラピー」とは、「マインドフルネス」をベースに、心と身体の両方に働きかけるセラピーです。
「マインドフルネス」とは、ゆっくりと深呼吸をして、目をつぶり、「今、この瞬間」に起きていることに意識を向けていくことです。
「ハコミセラピー」Beingコースとは、「ハコミセラピー」の手法を使って、自分の中で起こる体験を重視し、自分の在り方を見つめるコースです。

 

「マインドフルネスワーク」をおこなっていたときのことです。

「マインドフルネスワーク」とは、自分の課題を探るという目的のもと、「マインドフルネスの状態となって、自分の中で何が起こっているかを丁寧に見ていくものです。

 

私の中で、映像のようなイメージが展開されました。

 

大きなカゴが、ガタガタと揺れていて、私は恐怖を覚えます。

カゴの中に嫌なもの(私自身の嫌な部分)が入っていて、飛び出してきたらどうしようと、恐れおののいているのです。

カゴがパカッと開き、中から、グロテスクな姿をしたプテラノドン(翼竜)が出てきます。

 

私の中では、2つの視点が現れます。

「出た!!」と、恐怖感、嫌悪感で、いっぱいになる視点。

一方、プテラノドンである自分を、純粋に楽しんでいる視点。

 

イメージの中では、まず、プテラノドンである自分を楽しんでいる部分が前面に出てきました。

 

プテラノドンは、「ハコミセラピー」のグループワークをおこなっている会場を、ペタペタと歩いていきます。

何人かの参加者をくちばしでつついて、あいさつを交わす。

親しみを感じている参加者の頭に乗って、頭の上にフンをする。

鋭いツメにミカンを突き刺して、投げたり、キャッチしたりして、遊ぶ。

 

自分が恐ろしい姿のプテラノドンであっても、受け入れ、楽しむ自分自身がいるのです。

 

自分のことを全否定していると思っていたのに、自分を気に入っている部分もあるんだ!

 

私の中にいる、元気な女の子のキャラクター、「なおちゃん」の姿と、楽しそうなプテラノドンの姿がだぶりました。

 

自分を「否定する部分」が影のようにひそんでいた

 

私自身をこんなにも強く否定し、おそれているのは、どんな存在なのか?

第三者的な視点で、自分の中に展開するイメージを、じっと見つめてみました。

すると、元気に動き回るプテラノドンの足元に、影のような存在がいたのです。

 

影のような存在は、プテラノドンである自分自身に、とてもガッカリしていました。

こんな、みにくい姿をしているから、みんなに嫌われる。

影のように消え入りそうな姿なのですが、悲しみや嘆きは、ビンビンに伝わってきます。

 

ただし、プテラノドンである自分自身を、頭ごなしに否定するという感じではありません。

理想的な人間、望ましい人間ではないことを、嘆いている。

 

しかも、私のいたらないところを嘆く感じは、私の母と似ている気がするんです。

そのため、私のいたらなさを嘆く部分を、母の名前をもじって、「きいちゃん」と名づけました。

 

自分を「肯定する部分」の知恵をかりる

 

ダメな私を嘆く存在、「きいちゃん」は、黒くて薄っぺらい、人型をした影のような感じ。

たいていの場合、「ハコミセラピー」のワークで扱おうとしても、はかなく消えてしまいます。

 

それなのに、「きいちゃん」が、「私は、やっぱり要らない子!」と嘆き始めると、「きいちゃん」の存在はムクムクと大きくなります。

「きいちゃん」が全身を覆い尽くすまで巨大化すると、私は身を切られるようなツラさに見舞われるのです。

 

「きいちゃん」をどうしたものか。

そんな風に思いながら、「マインドフルネスワーク」を続けていると……。

 

私の心の中にいる、元気な女の子のキャラクター、「なおちゃん」がやってきます。

「なおちゃん」は、自由奔放で、私を「肯定する部分」の象徴です。

 

「なおちゃん」は、「ハコミセラピー」の仲間をイメージの中に登場させ、てきぱきと指示を出します。

 

ぐったりしている「きいちゃん」をベッドに運んで!

そんで、「きいちゃん」のお腹をポンポンして!

「悲しかったね」「ガッカリしちゃったね」って、声をかけてあげて!

「なおちゃん」にも、おんなじようにして!

 

「なおちゃん」「きいちゃん」は、並んでベッドに寝転がる。

交互に、お腹をポンポンとたたいてもらいながら、「悲しかったね」「ガッカリしちゃったね」と、声をかけてもらう。

 

すると、「きいちゃん」の嘆きがおさまり、静かになっていきました。

「きいちゃん」は、思い通りにならなかったことで生まれた悲しみに、共感してほしかったのです。

 

私が、自分の内面で展開されたイメージから考えたこと。

自分を「肯定する部分」は、自分を「否定する部分」を、排除しようとは思っていない。

逆に、自分を「否定する部分」が求めているものが何であるかを、一番よく分かっている。

 

悩みを解消するためには、自分を「肯定する部分」を見つけ出し、協力して問題解決にあたることが大切です。

自分のことを一番よく分かっている人に協力してもらったほうが、解決が早いですものね~。

 

場合によっては、自分を「否定する部分」のパワーが強くて、「肯定する部分」の声が聞こえないこともあります。

そんなときは、「否定する部分」の言い分をじっくり聞いてあげると、見えてくるものがあるはずです。

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

 

続きはこちら。自分を否定する部分が一時的に消えてしまいました。


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