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心理カウンセリング1年分の効果がある「集中内観(内観療法)」

2024年10月31日

初めて集中内観へ行ったとき、6泊7日で、母に対する怒りが、なくなりました!

世間では、あまり知られていない、集中内観。

知らないでいるのは、あまりにももったいないので、体験者しか知らない情報をお伝えします。

 

内観とは?

 

大学院修士課程の時代。

ある教授から、「教育分析を何年も受けるなら、内観をしたほうがいいよ」と言われました。

ちなみに、教育分析とは、カウンセラーを目指す人が、自分の課題を解決するために、カウンセリングを受けるものです。

 

教育分析を打ち切られたとき、ふと、教授の言葉を思い出し、私は、集中内観に行ってみることにしました。

 

※教育分析を打ち切られたことについては、こちら。


「内観」とは、内観法内観療法とも呼ばれています。

文字通り、自分の「内側」を「観る」こと。

 

「内観」は、1940年代に、吉本伊信(よしもといしん)が、「見調べ」という浄土真宗の修行法から、苦行の部分をとり除いて、発展させたものです。

日本で生まれた心理療法、と言ってもいいかもしれません。

 

集中内観

 

「集中内観」とは、内観研修所という施設に、6泊7日、滞在し、内観をおこなうものです。

「そんなに長い期間!」と初めは思うのですが、集中して内観に取り組むことができるのは、早くても4日目ぐらいから。

自分の内側を見るためには、態勢を整える時間が必要なんです。

 

スペース

内観研修所では、ふすまを2枚合わせたような屏風を部屋の隅に置き、壁と屏風の間、半畳ほどのスペースで、6:00~21:00まで過ごします。

座布団1枚を置いて、周りにちょっとゆとりがあるぐらい。

せまいスペースですが、自由な姿勢で過ごしてOKです。

 

内観研修所が混んでいるときは、1部屋に4人。

部屋の四隅に、1人ずつ。

同室者がいても、基本的に、おしゃべりをしてはいけません。

 

自由が制限される

スマホ、テレビ、新聞、本などを、見ることはできません。

基本的に、屏風の中で、内観をして過ごします。

 

屏風から出るのは、

  • 朝のお掃除:起床したらすぐ、担当の場所を掃除する。
  • お茶をくみにいく:廊下などに、お茶が入ったポットが置いてある。自分専用の湯飲みが与えられており、それにお茶を入れて飲む。
  • トイレ:廊下などに、共同のトイレがある。
  • お風呂: 1人あたり20分~30分。割りあてられた時間に入る。自分の好きな時間には入浴できない。
  • 布団で寝る:夜になったら、押入れから布団を出し、自分で敷く。朝起きたら、布団をたたみ、押入れにしまう。

 

食事は、三食、お膳に乗せられて、運ばれてきます。

立てた屏風の内側にお膳を引き入れ、そこで食べます。

私にとって、集中内観で、ただひとつの楽しみでした。

 

食事中に、内観についての話や、集中内観体験者の話などの音声を流すところも。

刺激に飢えているので、思わず、聞き入ってしまいます。

 

刺激をできるだけ遮断した状態で過ごすことで、感覚がとぎすまされていき、自分の内側を観るための態勢が整っていくのです

余談ですが、私は、集中内観を終えた直後、人ごみに戻ると、たくさんの人や騒がしい音に圧倒され、酔ったような感じになります。

 

内観のやり方

 

内観では、自分の経験をふりかえり、思い出すことを「調べる」と言います。

 

調べること

特定の相手に対して、

①してもらったこと

②して返したこと

③迷惑をかけたこと

 

「して返したこと」ですが、「母が勉強してほしいと言うから、頑張って良い成績をとった」と調べるのは、NG。

相手のためを思って、自主的に考えてしたことを、「して返してこと」として、調べていきます。

いやはや、自分がして返したことが、いかに少ないか…。

 

「迷惑をかけたこと」ですが、「おねしょをした。でも、小さかったから、しかたがない」と調べるのは、NG。

相手に迷惑をかけるつもりは、まったくなくても、最終的に相手に迷惑をかけていたことを、「迷惑をかけたこと」として、調べていきます。

 

「してもらったこと」「して返したこと」「迷惑をかけたこと」は、普段は、考えてもみないものです。

たいていの場合、「親にしてほしかったのに、してもらえなかったこと」「親にされて嫌だったこと、迷惑だったこと」よ~く覚えています。

 

「親に感謝するためにやるんでしょ」という意見をよく聞きます。

ですが、内観が目指すところは、「親に感謝する」ことではなく、「自分のものの見方を広げる」ところにあるのです。

 

調べる対象

自分にとって、近しい人たち

一番近しい人から、順番に、おこなっていきます。

最後に、自分にとって一番近しい人に対して、もう一度。

 

ちなみに、私が2014年の春に、12回目の集中内観を行った時は、母→父→夫→息子→弟・妹→姑(義母)→祖父母→職場の人たち・友だち→母、の順番でした。

 

ほかに、親戚、学校の恩師、彼氏・彼女などに対して、おこなう人もいるでしょう。

 

調べる年代

生まれた時から現在まで数年単位で区切って、調べていきます。

たとえば、母に対して、私が生まれてから小学校に上がるまでに、してもらったこと、して返したこと、迷惑をかけたこと、を調べる。

次は、母に対して、小学校1年生から3年生までの私を調べる。

 

母に対して、数年単位で区切って調べていき、現在まで調べ終わったら。

次は、父に対して、同じように調べていく。

年を重ねている人ほど、現在にたどり着くまでに時間がかかります。

 

面接者の面接

数時間おきに、面接者(内観研修所の所長など)がやってくるので、調べたことについて報告します。

せいぜい数分です。

面接者は、基本的に傾聴するのみで、コメントはしません。

 

おおっぴらに人と話ができるのは、この面接者との面接だけ。

面接者がまわってこないと、ついつい居眠りなどしてしまいますが、やってくる時間がだいたい決まっているので、気持ちがひきしまります。

でも、私は、面接者がリアクションしてくれないと、ちゃんと聞いてもらえていない感じがして、寂しくなります。

 

オプション

「嘘と盗み」

定番の3つの項目と同じように、年代を区切って、「自分がついた嘘、盗みを行ったこと」を、調べていきます。

調べていくうちに、「うわ、私ったら、こんなに嘘をついてる。盗みをしてる」と思い、罪悪感がじわ~っと…。

なかなかの苦行です。

 

「養育費の計算」

生まれてから現在まで、親にかけてもらったお金を計算していきます。

具体的な金額を出すことで、思っていた以上に、親が自分にお金をかけてくれていたことを知り、衝撃を受けます。

 

「うらみ帳」

怒りや恨みが、次々と出てきて、調べられない、という場合。

紙に、恨みや怒りを、箇条書きで書いていきます。

紙に書き出すと、スッキリして、内観に集中して取り組めます。

 

「相談」

どうしても内観が進まないとき、内観研修所の所長が、相談に乗ってくれます。

 

 

修行のような要素の強い「集中内観」ですが、効果はとても高いです。

教育分析(精神分析療法)を2年間受けても、なくならなかった、母への怒り。

それが、初めての「集中内観」、しかも、たった1週間で、母への怒りが、なくまりました!

費用も、1週間で6~8万円ぐらいですので、コスパも高いです。

 

※母への怒りがなくなった詳細については、こちら。


※おススメの内観研修所は、こちら。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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