やる気が出ないときは無意識の声を聞いてみる
やらなくちゃいけないことが山積みなのに、どうしてもやる気が出ない。
そんなとき、自分に喝を入れても、余計にやる気がなくなることってありますよね。
やる気が出ないときに自分にムチ打つのではなく、自分の無意識の声を聞いてみるという方法について考えてみました。
やる気が出ないときに聞こえてきた無意識の声
仕事始めの翌日は休みでしたが、朝からやる気が出ません。
午前中、自分にムチを打ちながら、たまった家事をのろのろとこなしていると、だんだん嫌な気持ちになってきて……。
それで、食材を補充するために、気分転換も兼ねて、近所のスーパーへ買い物に行きました。
歩きながら、ふと思います。
「やる気が出ないなら、やらなければいいんじゃない」
すると、自分の中から、「やる気が出ないほど疲れている」という声が聞こえてきました。
思い当たる!
1か月ぐらい前から、仕事が立て込んでいて、仕事を自宅に持ち帰り、書類作成の日々が続いていました。
仕事が休みの日も、朝から晩まで、ひたすら書類作成、書類作成、書類作成、合間に家事。
クリスマスも、大晦日も、お正月も。
仕事始めの日に、どかっと提出して、ちょっとホッとしたところでした。
1ヶ月も休みなく頑張っていたのだから、疲れ果てていて、やる気が出ないのも当然。
そのことに気づいたら、ふっと気持ちが軽くなりました。
私の一部分が、やる気が出ずにノロノロしている自分を嘆き、責めていたのです。
自分への気づきが増えたら、自分を責める部分が緩んで、気持ちが楽になりました。
そうしたら、ちょっとやる気が出て、別な作業にゆるゆると取りかかることができています。
やる気が出ないのは無意識からのメッセージ
自分の体験から、改めて気づいたことがあります。
やる気が出ないのには、れっきとした理由がある。
やる気が出ないということには、無意識からのメッセージが込められている。
それなのに、「やる気が出ないのはけしからん」「頑張ってやらないといけない」などという考えが出てしまうと、無意識からのメッセージを無視することになります。
意識が強くなってしまいがちだからこそ、無意識からのメッセージに耳を傾けることが大切です。
何事もバランスが肝心。
無意識と意識の関係は、「獣」と「調教師」の関係に似ています。
- 「獣」は、無意識、大脳辺縁系(感情や動機づけなど本能をつかさどる脳)。
- 「調教師」は、意識、大脳新皮質(思考など理性をつかさどる脳)。
やる気が出ないというのは、「獣」の訴えです。
「調教師」が「獣」にムチをふるって「やる気を出せ!」と叫ぶと、
渋々、動き出す「獣」、
元気がなくなってうずくまる「獣」、
逆ギレして襲いかかってくる「獣」もいるでしょう。
「調教師」は、「獣」の訴えに耳を傾け、訴えに合わせて、やり方を工夫しないといけません。
そして、ベースに「愛(思いやり)」があったほうが、「獣」と「調教師」の関係が良くなります。
「獣」は、エネルギーの源。
味方につければ、これ以上、心強いパートナーはいません。
やる気が出ないときは無意識と対話してみる
そんな訳で、やる気が出ないときに自分の無意識(獣)とやり取りする手順を考えてみました。
①自分に問いかけてみる
「やる気が出ないみたいね。何か思うところがあるんじゃない?」
そう問いかけて、無意識(獣)からの答えを待ちます。
②答えを受けとめる
「やりたくない」「エネルギーがない」「やることに意味を感じない」
無意識(獣)からそんな答えが返ってきたら、「そうか、やりたくないんだね」「なるほど、エネルギーがないんだね」「ほお、やることに意味を感じないんだね」と受けとめます。
そして、「そりゃ、そうなるのも仕方がないよね~」と同意する。
無意識(獣)からの答えに共感するだけで、やる気が出てくることすらあります。
③「どうなっているといい?」と尋ねる
無意識(獣)から答えに、おおいに共感したら、「どうなっているといい?」と尋ねます。
「どうなっているといい?」という言葉遣いがミソ。
「どうしたい?」と尋ねると、欲望がドンドンわき出てきて、収拾がつかなくなることが…。
でも、「どうなっているといい?」という問いをかけられると、現実を踏まえつつ、ちょっと先の未来をイメージするので、ほど良い答えが返ってきます。
④解決策を考える
無意識(獣)から答えが返ってきたら、一緒に解決策を考えます。
たとえば、
- 「今日は無理。元気になってからやれるといい」という答えが返ってきた⇒元気が出るまで、しっかり休む。その先のことは、元気が出てから考える。
- 「やりたくないけど、今日のうちにできることだけやれるといい」という答えが返ってきた⇒やるための環境を整える。
環境を整えるための作戦は、いろいろあるので、そのうち、記事を書きますね。
⑤やる気が出ないことはやらない
作戦を立てても、どうしても動けないときは、実は、その人にとって「やらなくてもいいこと」なのです。
やる気がなかなか出ない人でも、やらなければ本当に困ることは、追いつめられるとやります。
試験前日の一夜漬けとか、〆切直前に徹夜してやるとか。
やらなくても何とかなる状況があるので、行動に移さないのです。
だったら、頭の中に浮かぶ「やらなければいけないこと」を、「今日はやらない」と決めて、やりたいことをやったほうが気持ちよく過ごせます。
「さすがに、やらないとヤバい」と感じると動き出すので、それを待てばいいのです。
「そんな無責任な~」という感じですが、無意識(獣)は、根性論では動かないので、どうしても動かしたい場合は、環境を整えるための作戦を駆使しないといけません。
ただし、好きなことや趣味に対しても、やる気が出ないときは、うつ病をはじめとする精神疾患、何らかの身体的な病気を抱えている可能性があります。
そんな状態が2週間以上続く時は、医療機関を受診してくださいね。
今回は、やる気が出ないときは自分の無意識とやり取りして打開策を見つけていくということについて考えてみました。
私自身、無意識に問いかけると、意識していなかったけれど、納得する答えが返ってきます。
ちなみに、日頃から、マインドフルネス(瞑想)を生活に取り入れていると、無意識とのやり取りがしやすくなりますよ。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。