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アンガーマネジメント② 論理的なタイプに有効な「考え方の修正」

2024年5月16日

「考え方の修正」は、怒りをコントロールするための方法、「アンガーマネジメント」に含まれる要素の1つです。

ちなみに、「アンガーマネジメント」の要素は、以下の3つ。

ストレスマネジメント

考え方の修正

アサーション

今回は、「アンガーマネジメント」のキモに当たると言われている、「考え方の修正」の手順、効果と限界について、お伝えします。

 

「考え方の修正」が肝心なのは?

 

原始社会では、目の前に敵が現れ、命の危険を感じたときに「恐怖」が生まれ、「恐怖」を「怒り」というエネルギーに変えることで、敵と闘います。

そして、敵がいなくなれば、「怒り」も必要がなくなって、すーっと消えていく。

ところが、現代社会では、なかなかおさまらない「怒り」も!

 

頻繁に、強く、長く続く「怒り」の原因。

それは、ずばり、頭の中に自動的に浮かぶ「自分の考え」です。

「不快な出来事」は、「怒り」が生まれる「きっかけ」に過ぎません。

 

「自分の考え」から「感情」などが生まれるプロセスは、こんな感じ。

 

激しい「怒り」をコントロールするために、「怒り」を生み出す「考え方」を修正するという方法が生まれました。

古くは「論理療法」、最近では「認知療法」「認知行動療法」などとも言われています。

 

「考え方の修正」の教科書的な手順

 

私が、アンガーマネジメントの講座で学んだ、「考え方の修正」の手順について、お伝えします。

「怒り」の記録をつける

表やカードを作って、毎日、「怒り」の記録をつけます。

記録する項目は、以下の通り。

  • いつ
  • どこで
  • きっかけとなった出来事
  • 頭に浮かんだ言葉
  • その時の気持ち
  • 気持ちの強さ(10段階で評価)
  • そのときにとった行動
  • 行動をとった結果として起きたこと

 

「頭に浮かんだ言葉」のパターンを見つける

記録を続けると、「怒り」を感じたときに浮かぶ、「自分の考え方」のパターンが見えてきます。

 

「自分の考え方」を「合理的な考え方」に変えていく

「考え方のバターン」に対して、

「本当にそうなのか?」

「ほかの可能性はないのか?」

と自分に問いかけながら、合理的な考え方に修正していきます。

 

相手には絶対に迷惑をかけてはいけない

だれでも、相手に迷惑をかけてしまうことがある。

ほかの人に迷惑をかけたとしても、あとからフォローすればいい。

 

これで、終了です!

 

「考え方を修正する」ことの効果と限界

 

「考え方を修正する」ことの効果と、私が感じる限界について、お伝えします。

 

「考え方を修正する」ことの効果

頭に自動的に浮かぶ「考え」は、「自動思考」「ビリーフ(信じ込み)」とも呼ばれています。

 

その「考え」は、家族や学校の先生たちから植えつけられたものだったり。

周りの人たちが持っていた「考え」を取り入れたものだったり。

小さいときには、生活を送るために、大切な「考え」でした。

 

そして、「考え」が常識的な範囲にとどまり、ほどほどな感じで大切にしている分には、「怒り」が激しくなることはありません。

ところが、「考え」が絶対的なものとなると、ちょっとのことでもカチンときて、「怒り」がおさまらなくなります。

 

例えば、「相手に迷惑をかけてはいけない」という考え。

小さいときは、相手に迷惑をかけないように気をつけて過ごしていると、ほめられるし、怒られることが減る。

でも、「相手には絶対に迷惑をかけてはいけない!」という感じに、かたくなな「考え」に育ってしまうと。

いい加減なことをする周りの人たち、あるいは、失敗した自分に、腹が立ち、許せなくなる!

 

そこで、こり固まった「考え」を、今の状況にふさわしい「考え」に修正します。

すると、出来事のとらえ方が穏やかになり、「怒り」も感じなくなります。

 

物事を論理的に考えるタイプには、なかなか効果的な方法です。

 

「考え方を修正する」ことの限界

私は、アンガーマネジメントの研修会で、「考え方の修正」にくり返し取り組みました。

考え方の修正案は、それなりに思いつくのですが、どうしても腑に落ちない……。

 

頭では分かっているんだけど、腹の底では納得できないんだよね、という感じ。

物事を直感的にとらえ、感情が強めな私には、「考え方を修正する」という方法が、なじみません。

 

それに、根本的な部分にある「考え方」が、「やっぱり私は要らない子」

かなり非常識な考えなのですが、その考えをにぎりしめていて、修正案をガンとして受けつけない…。

 

直感的で感情が強めなタイプ、非常識な考えをもつことで生きのびてきたあなた。

そんなあなたが、「考え方」に取り組みたいのなら、

①「考え」を頭の中から消す

②「考え方」のバランスをとる

という方法はいかがでしょう。

 

「考え」を頭の中から消す

不快な出来事や、ネガティブな考えをくり返し思い出すほど、「怒り」は強まっていく!

そんなときは、全く別のことを考えて、頭の中を静かにすると、ネガティブな感情がスーッと消えていきます。

 

※「考え」を頭の中から消すための具体的方法は、こちら。


「考え方」のバランスをとる。

ある出来事によって生じた「マイナスの側面」。

同時に生じている「プラスの側面」。

両方の側面を同じ分だけそろえると、考え方のバランスが取れ、気持ちが落ち着きます。

 

※「考え方のバランスを整える」ための具体的な方法は、こちら。


 

今回は、「アンガーマネジメント」の手法のうち、「考え方の修正」についてお伝えしました。

私のように、直感的で感情が強めなタイプには、工夫が必要ですが、物事を論理的に考えるタイプには、有効な方法です。

ぜひ、試してみてください。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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