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発達凸凹のお助けツール「マインドマップ」

2024年10月17日

私は、イメージが優位なタイプなので、人の話を聞いていると、すべて映像に変換されてしまいます。

そのせいか、必要な情報が抜け落ちるし、メモをとっても、どこに何が書いてあるか、すぐには見つからない。

今回は、発達凸凹があるために、混乱状態におちいりがちな私を救ってくれた「マインドマップ」について、お伝えします。

「発達凸凹」とは、発達障害の診断はつかないまでも、生まれつき得意なことと苦手なことの差が大きい状態をいいます。

 

「マインドマップ」とは?

「マインドマップ」は、ノート術です。

ビル・ゲイツをはじめ、世界で2億5千万人以上が使っている、脳を活性化する思考技術。

 

従来のノート術は、縦書きなら右から左へ、横書きなら上から下へと、「文章」を順番に並べて書きます。

でも、マインドマップは、中心から外側へ向かってひかれた線の上に「単語」や「絵」を書き入れる、図形のような見た目です。

 

発明したのは、英国人のトニー・ブザン。

トニー・ブザンは、「学び方を学ぶ」分野での世界的権威で、一流企業、政府、政府教育機関のコンサルタントとしても知られています。

 

「マインドマップ」の書き方

①準備

線のない白い紙(A4サイズ以上がおススメ。A4サイズの白紙ノートでもOK)。

カラーペン。

紙は横向きに使う。

 

②中心(セントラルイメージ)

紙の中心に、書きたいテーマをイメージする絵を描く。

3色以上を使ってカラフルに描くと、イメージがわきやすくなる。

 

 

③ブランチ(枝)をのばす

中心に描いた絵から、太めの枝(メイン・ブランチ)をのばす。

中心に近い部分は太めに、先は細めに描く。

直線ではなく、やわらかくカーブを描くようにする。

放射状にのばしていき、あとから書き足せるように、隙間をあけておく。

 

④文字を書く

メイン・ブランチの上に、重要なキーワードを「単語」で書き入れる。

小さなイラストなどを入れると、脳が活性化する。

 

⑤どんどんのばす

メイン・ブランチの先から、さらに、細い枝(サブ・ブランチ)を枝分かれするようにのばしていく。

先に行くほど線が細くなるようにする。

 

⑥強調する・結びつける

必要に応じて、大切なキーワードをまるや雲で囲む、関連するキーワード同士を線で結ぶ。

 

「マインドマップ」の学び方

私は、速読法の研修会で「マインドマップ」を知り、「これは使える!」と感じました。

それで、「マインドマップ」に関する書籍を4~5冊読んで学び、我流で書くように。

 

とはいえ、講座でしっかり学んだほうがいいと言われていたので、「マインドマップ」を仕事で使い始めて5~6年が経ったころ、講座に参加しましたが…。

新しく学んだのは、ブランチを描くときにひねりを加えること、イラストを多めに入れること、だけ。

 

講座の主催者には言えませんが、書籍だけでも十分に学べます

「マインドマップ」を学ぶ際におススメの本を紹介しますね。

 

トニー・ブザン(著)、神田昌典(訳)(2006)「マインドマップ(R) FOR KIDS 勉強が楽しくなるノート術」ダイヤモンド社

※イラストがたくさん描かれていて分かりやすい! 私の一番のおススメ。

 

トニー・ブザン(著)、近田美季子(監訳)(2009)「マインドマップ記憶術」ディスカヴァー・トゥエンティワン

※イメージを使った記憶法などについても書かれており、マインドマップと合わせて何かを覚えたいときにおススメ。

 

トニー・ブザン(著)、近田美季子(監訳)(2009)「マインドマップ読書術」ディスカヴァー・トゥエンティワン

※マインドマップを使って、読んだ本の内容を整理し、記憶したいときに、おススメ。

 

トニー・ブザン、バリー・ブザン(著)、近田美季子(訳)(2013)「新版 ザ・マインドマップ(R)」ダイヤモンド社

※分厚くて内容も難しいのですが、脳の使い方なども書かれており、原点からしっかり学びたい方にはおススメ。

 

「ミニ・マインドマップ」は日常使いにおススメ

 

カラーペンを使ってカラフルに描くのが、「フル・マインドマップ」

これは、書いていても楽しいし、見た目も美しい。

 

でも、書くのに時間がかかる。

息子の勉強に役立てるため、「世界の気候」についてまとめたら、2時間かかりました。

今年の目標とか、何度もくり返し見る学習教材、なんてときはおススメですが、普段使いには敷居が高すぎます。

 

そこで、私が使い倒しているのが、「ミニ・マインドマップ」

心理カウンセリングの記録、研修会のメモ、読んだ本の概要にも、「ミニ・マインドマップ」を使っています。

 

「ミニ・マインドマップ」の書き方

①準備

白い紙ならなんでもOK(紙のサイズもお好みで。私は、心理カウンセリングの記録を書く際、100均で買える「らくがき帳」を愛用)。

ボールペン(1色でもいいが、3~4色あるとなお良い)。

紙は横向きで使う。

 

②中心

紙の中心に、横長の楕円形を描き、中央にテーマを書く。

(心理カウンセリングなら相談者の名前、研修会なら演目、読んだ本ならタイトルなど)

 

②ブランチ(枝)をのばす

中心に描いた楕円から、放射状に枝をのばす(メインブランチ)。

太さは均一でOK。

 

④文字を書く

メイン・ブランチの上に、重要なキーワードを「単語」で書き入れる。

 

⑤どんどんのばす

メイン・ブランチの先から、さらに、枝分かれするようにのばしていく(サブ・ブランチ)。

太さは均一でOK。

 

⑥強調する・結びつける

必要に応じて、大切なキーワードをまるで囲む、関連するキーワード同士を線で結ぶ。

このとき、色のついたボールペンをつかうと際立つ。

 

「ミニ・マインドマップ」を仕事に使う

スクールカウンセラーとして勤務する際、心理カウンセリングの記録は、2011年から「ミニ・マインドマップ」でおこなっています。

 

保護者や児童・生徒、教職員と話をするとき、相手の許可が得られたら、「ミニ・マインドマップ」を書きながら、心理カウンセリングをおこないます。

記録を嫌がる人の場合は、心理カウンセリングの直後に、内容を思い出しながら、「ミニ・マインドマップ」を書き上げます。

 

「ミニ・マインドマップ」は発達凸凹のお助けツール

 

私は、発達凸凹があるために、混乱状態におちいりがち。

そんな私でしたが、「ミニ・マインドマップ」を使うことで、たくさんのメリットを得ています。

 

メリットその1:考えが整理される

私の場合、相手の話を聞いているうちに、何が大切かが分からなくなってしまう。

それに、相手に伝えるときに、うまく言葉にならずに、まごついてしまう。

 

そんな私でも、「ミニ・マインドマップ」を活用すると、考えが整理しやすくなります。

実感している効果は、以下の通り。

 

「主題」や「ポイント」が浮き彫りになり、考えが整理される

言葉で相手に伝えるときに、何が伝えたいかが、見えてくる

 

メリットその2:相手と情報を共有できる

話している相手が、「ここなんですけど」と、私が書いた「ミニ・マインドマップ」を指差しながら、話を進めることがあります。

視覚的にまとめたものは、相手とも情報を共有しやすい

 

相手にも発達凸凹がある場合、視覚的に提示されたものは、理解を促すメリットがあるようです。

時折、相手の方から、「コピーしたものを、もらえますか」とお願いされることがあります。

 

メリットその3:1枚にまとまるので探しやすい

つらつらとメモを取っていると、何枚にもわたることがあります。

発達凸凹があると、必要なところを探し出すのに、ひと苦労。

 

でも、「ミニ・マインドマップ」なら、1つの案件に1枚

後から振り返るときに、探しやすい、分かりやすい。

情報を整理することにも役立ちます。

 

デメリット

私は重宝している「ミニ・マインドマップ」ですが、デメリットもあります。

 

スピード感が必要なので、どうしても字が汚くなる。

話題が変わったときに、新しい枝(メイン・ブランチ)を書くのですが、新しい枝に切り替えるタイミングをつかむのが難しい。

 

とはいっても、メリットがデメリットを上回るので、使わないのは損です。

10年以上使っていると、書き方が身体になじんできます。

 

 

今回は、「マインドマップ」、特に、「ミニ・マインドマップ」が、発達凸凹の私のお助けツールとなっていることについてお伝えしました。

そうそう、中学時代に不登校だったという高校生に、「マインドマップ」をすすめたら、「マインドマップ」を使って受験勉強を進めて志望校に合格した、という嬉しい報告ももらっています。

目で見て理解することが得意なあなたには、特におススメなノート術ですので、ぜひ、お試しください。

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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