子どもへのイライラがおさまらないときは、発想を変えてみる
小学校高学年~中学生の子どもは、親に反発することが増えます。
成長のあかしではあるのですが、イライラがとまらない!
イライラせずに、子どもと関わるためのヒントをお伝えします。
「あなたのため」が、子どもの反発を食らう
新型コロナウィルスの影響で、2020年は、わが家も、息子は休校、夫は在宅勤務、私は自宅待機。
家族3人で過ごす時間がぐ~~~んと増えました。
休校中、息子(当時、中2)は、塾のオンライン授業の直前に、ささっと宿題はこなします。
でも、それ以外の勉強はしません。
そして、塾がない日は、ゲームざんまい。
リビングのテレビにPS4をつなげて、友だちとボイスチャットをしながら、楽しそうに、長時間にわたってゲームをしている息子。
夫は、見かねて、「おい!ちゃんと勉強しろよ!」と声をかけます。
「今は勉強することがない」と、息子。
「勉強は、毎日コツコツやることが大切なんだ!お前のために言ってるんだぞ!」と、夫。
息子が、「俺のことを大切に思ってるんなら、そんな怒鳴るような言い方はしないんじゃね!」と言い返す。
気がつけば二人で激しい言い合いに!
数十分の言い合いの末、息子がリビングのドアをバーンと閉めて出ていき、言い合いが終わります。
自粛生活が始まった4月は、そんなことばかりでした。
どうしたら子どもに伝わるのか
夫は、息子のことを、本当に大切に思っています。
それなのに、その思いが息子に伝わらないのは、もったいないなあと、私は思うのです。
そこで、夫の本音を直撃取材!
- 今のうちにしっかり勉強しないと、いい高校、いい大学、いい会社に入れない。
- 将来、経済的に苦しくなり、詐欺などの犯罪に、手を染めるかもしれない。
- 息子の人生が終わってしまう…と思うと、心配でならない。
なるほど、そういうことか。
そして、息子に、“父親の本音”を伝えて、
「あなたのことが大切だからこそ、そんな変な心配をしちゃうんだよ」と言ってみたのですが、なかなか信じてくれません。
でも、しばらくすると、「最初からそう言ってくれればいいのに…」と、つぶやきました。
親が自分の考えと気持ちを自覚してみる
親の「本音」を、かみくだいて説明しましょう。
例えば、私が、勉強しない息子にイライラする場合。
息子は、ときどき、直前になってあわてて勉強を始め、夜ふかしをしたり、徹夜をしたりして、睡眠不足になります。
すると、私の怒りは、メラメラと燃え上がるのです。
そんなときは、「どうしてイライラするのか」について、具体的に考えてみます。
①早寝早起きをして、十分な睡眠時間を取ることが、心身の健康につながる、と信じている。
そのため、息子が睡眠不足になると、息子の健康が害されるのではないかと、怖くなる。
②睡眠不足が続いた息子は、イライラして無口になったり、物に当たったりする。
それを見ると、家庭は笑顔にあふれたものであってほしい、という私の願いが打ち崩されたような気がして、悲しくなる。
③自分がダメな母親だから、息子が夜ふかしをして、心身の健康を害するんだ、と思って、つらくなる。
すべてに共通するのは、私なりの「考え」があり、そこから「感情」が生まれている、ということです。
自分の考えと気持ちが把握できたら、それを息子に、正直に伝えます。
最後に、「だから、もう少し早めに勉強を始めてくれると、安心する」と、お願いをそえて、終了。
「〇〇しなさい」は、子どもの行動に、変化を強制します。
人から変化を強制されると、「今のお前はダメだ!」というメッセージとなって伝わります。
自分らしさを否定されたように感じるので、抵抗したくなるのも、当然です。
一方、私の考えや気持ちは、私のもので、私の自由。
いわゆる、「Iメッセージ」。
「私」を主語にして発するメッセージです。
相手を否定するメッセージは、含まれていないので、言われたほうも、受け入れやすくなります。
残念ながら、子育てに王道はありません。
使えるものはうまく活用しながら、試行錯誤を重ねて、お子さんに関わっていきましょう。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。