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夫婦喧嘩に疲れたあなた 配偶者に発達障害があるのでは?

2024年3月27日

「なんで、こんなに夫婦喧嘩ばっかり!?」と思っているあなた。

もしかしたら、配偶者に「発達障害」や「発達凸凹」の特徴があるのかもしれません

「配偶者と一緒にいるのがつらすぎる」と苦しんでいる人の一助になればと思い、私の体験をまじえてお伝えします。

「発達凸凹」とは、診断がつかないまでも、発達障害と同じような特性をもっていることを指します。

 

夫婦喧嘩に疲れ果てる日々

 

息が詰まるような夫婦関係

「夫とは、もう、やっていけない!」

結婚1年目に、夫に対して「なんだこれ?」と違和感を覚えて以来、苦しい思いがつのっていきます。

 

まず、理解できなかったのが、夫の経済的な価値観。

夫は、欲しいものがあると、ガマンできません。

欲しいものがある場合、計画や準備が当たり前だと思う私には、訳が分かりません。

  • 「自宅を買う」と言って引き下がらない。独身時代の私の預貯金を頭金として使ったうえ、私が働けばローンを返せると言い放つ。
  • 「車がほしい」と言って譲らない。こちらも、私の預貯金を頭金として購入する。
  • 外出中に欲しいものがあると、ガマンできない。お金が足りないと、カードローンでお金を借りて買う。

 

次に、仕事に関する価値観。

夫は、自分が「イヤだ!」と思うと、私の説得に耳を貸さず、自己流を貫きます。

生活費を得るために、多少のガマンは仕方ないと思う私は、不安にさいなまれます。

  • 仕事をクビになった後、1年を経てようやく内定が出た。でも、「前に働いていた会社より給料が低いから嫌だ」と言って、内定を蹴る。
  • 2年間の失職期間を経て、正規社員として雇用された。でも、「残業代が出ないから、絶対残業しない」と言い張り、やるべき仕事をこなさない。契約社員に格下げになり、給与も半減。

 

日常生活も、夫は、自分のペースをごり押し。

私が意見すると、夫は大声を出し、自分の主張を押し通します。

  • 休日でも家事はほとんどせず、お願いしても「平日は仕事で忙しいんだ。休みの日はやりたいことがある」で終わり。
  • 食事は自分の食べたいタイミングで食べ、ほとんど家族と一緒に食べない。
  • 旅行や外出のプランは、自分の行きたいところを優先する。私や息子に夫と同じペースで行動することを強いる。

 

そして、じわじわと私を苦しめるのが、夫とのコミュニケーションが成り立たないこと。

夫と話をすると、「話さなければ良かった」と後悔します。

  • 自分の話ばかりを一方的にする。
  • 私が話をすると、夫が思ったことを話し始め、結局、夫がしたい話を聞かされるはめになる。
  • 私が話しかけても、夫は興味関心のあることに気をとられ、私の話を聞いていない。

 

何よりツライのは、私の夫が悪人ではないこと。

 

私の誕生日、母の日、クリスマス、ホワイトデーなどには、必ずプレゼントをくれます。

結婚以来、欠かしたことがありません。

お酒もタバコもたしなみません。

浮気をしたこともありません。

私をののしることもなければ、暴力もふるいません。

 

そのため、「夫から大切にしてもらっているとは思えない」と言っても、だれにも分かってもらえません。

知り合いに夫のことを相談しても、「夫婦の価値観が違うのなんて、当たり前じゃない」と言われておしまい。

息が詰まるような毎日です。

 

夫婦喧嘩ばかりなのは私のせい?

夫との生活に疲れ果てた私が、夫と話をしても、ひたすらに平行線。

夫は自分の主張を声高にくり返すばかり。

こちらの言うことは、まったく伝わらない。

 

もう、うんざり!!!

 

話し合いのつもりで始まったやり取りが、毎回、夫婦喧嘩に発展してしまいます。

私が消耗するだけで、何のメリットもありません。

結婚して数年が経つと、夫に対する愛情など、消え失せてしまいました。

 

私が人間として出来が悪いから、

夫のことを理解できないし、

夫のような人としか結婚できないのか。

 

気もちの行き場がなくて、自分を責めてしまう。

苦汁の日々。

そんな思いを抱えているのは、私だけでしょうか?

 

「そんなに嫌なら、離婚したらいいのに」

私の状況を知ったら、そうアドバイスしたくなる人もいるはず。

でも、離婚したい思いが強くても、そう簡単に離婚できる人ばかりではありません。

 

私の場合。

離婚したいということは、夫に何度も伝えています。

でも、夫が離婚に応じる様子がみじんもない。

 

夫に黙って家を出たとしても。

夫が、あらゆる手を使って、地の果てまで追ってきそうなほど、私に執着している。

 

とどめは、息子の言葉。

息子が小学校高学年のとき、夫と離婚したい旨を息子に伝えたときのこと。

息子も、夫にガミガミ言われて、ぶちギレることがあったので、私に同意してくれると思っていたのに。

 

お母さんは一人でも生きていける。

でも、お父さんは、一人では生きていけない。

お父さんのこと、バケモノって思うことあるけど、俺はガマンできるよ。

 

結局、離婚に踏み切れない。

 

私とは違う理由で、離婚を躊躇する人もいるのではないかしら。

たとえば、子どもが小さい、経済的な不安がある、世間体が悪い、などなど。

離婚するには、結婚するときの10倍のエネルギーが必要って、ホントだわ。

 

「発達障害」の知識は配偶者を理解する糸口になる

 

夫婦関係にトラブルをもたらす「発達障害」の特徴

行き詰まった私の意識を変えたのが、「発達障害」についての知識

「発達障害」の診断がつかなくても、発達障害の特徴をもつ人がいて、「発達凸凹」などと呼ばれているのです。

他に、「発達障害グレーゾーン」「発達の偏り」と言われることも。

ちなみに、「発達凸凹」の特徴+「生活に支障が出る」=「発達障害」の診断、となります。

 

私の夫は、「発達凸凹」だったのか!

ひと筋の光がさすように、夫を理解する糸口が生まれました。

 

「発達障害(発達凸凹)」は、もって生まれた脳の特性。

病気ではありません。

「個性」とか「個体差」といったほうが適切です。

 

別の言い方をすれば、「発達障害(発達凸凹)」のある人は、「少数派の種族」

多数派とは違った価値観、文化の中で暮らす人々、とも言える。

 

そのため、「発達障害(発達凸凹)」がある配偶者と一緒に暮らすと、カルチャーギャップで混乱してしまうのです。

文化や風習が全く異なる国の人と国際結婚したような感じ。

 

「発達障害」は、特徴によって、いくつかに分類されています。

そのうち、対人関係、つまり、夫婦関係でトラブルを起こしやすいのが、以下の2つ。

 

注意欠陥・多動症(ADHD)

  • 注意力にばらつきがある(次々と注意が移る、ボーっとしている)
  • 多動(多弁)
  • 衝動性が高い(思い立つと行動している)

 

自閉スペクトラム症(ASD)

  • 人と関わることがあまり得意ではない(相手の気もちやその場の状況を察することが苦手)
  • こだわりが強い(急な変更が苦手)
  • 興味や行動が偏っている(過集中、興味のあることしかやらない)

 

「発達障害(発達凸凹)」の特徴と「カサンドラ症候群」

私の夫の特徴について、整理してみました。

「注意欠陥・多動症(ADHD)」「自閉スペクトラム症(ASD)」、その両方の特性をもち合わせている「発達凸凹」

詳細は、以下の通り。

 

私の夫の「注意欠陥・多動症(ADHD)」の特徴

  • 興味があることに次々と注意が移っていく
  • 興味がないことは端から忘れてしまう
  • 欲しいものがあるとガマンできない
  • 一方的に話をするうえ、話があちこちに飛ぶ
  • 相手の話に耳を傾けることが難しい

 

私の夫の「自閉スペクトラム症(ASD)」の特徴

  • 自分が心に決めたことがあると譲れない
  • 興味のないことには関心を示さない
  • 自分のペースで行動し、相手に合わせることが難しい
  • 相手の気もちを察することが難しい

 

夫に「発達凸凹」の特徴があると腑に落ちたとき、私は少し気持ちが楽になりました。

 

夫には、生まれつき「発達凸凹」の特徴があって、そのために、夫婦関係がギクシャクしていた。

私は悪くない。

夫も悪くない。

あとは、「発達凸凹」の特徴を把握して、対策を練ればいい。

 

また、「自閉スペクトラム症(ASD)」もつ配偶者の言動で苦しむ状態は、「カサンドラ症候群」と呼ばれています。

一番ツライのが、気もちに寄り添ってもらえないこと。

「自閉スペクトラム症(ASD)」の特徴がある人は、相手の気もちやその場の状況を察することが苦手だからです。

 

「カサンドラ症候群」に関する本は、何冊も出ています。

「発達障害(発達凸凹)」の特徴をもつ配偶者を理解し、対策を練る際に、参考になりますよ。

 

しかしながら、「配偶者には発達障害(発達凸凹)がある」と認識しても、夫婦喧嘩が絶えないという場合。

別の問題がひそんでいるのです。

 

「発達障害」については、こちら。

 

「発達凸凹」については、こちら。

 

夫婦喧嘩の背景に「ビリーフ(信じ込み)」があった

 

私自身、「夫には発達凸凹があるんだから、仕方ない」と割り切るまで、かなりの時間がかかりました。

私にも、夫にも、各々の「ビリーフ(信じ込み)」があり、相手の言動を受け入れることが難しかったからです。

 

「ビリーフ(信じ込み)」は、幼少期から身につけてきた「考え方のパターン」。

「価値観」と言えるかもしれません。

 

「ビリーフ(信じ込み)」は、親との関係や、親に言われたことをもとに、作り出されます。

また、世間の常識、学校教育なども、影響を与えています。

 

基本的には、自身が生き抜くために身につけた「考え方のパターン」であり、悪いものではありません。

ですが、「ビリーフ(信じ込み)」に縛られてしまうと、柔軟な対応ができません。

配偶者の「発達障害(発達凸凹)」を受け入れることができない背景には、「ビリーフ(信じ込み)」が存在しています。

 

「ビリーフ(信じ込み)」は、だれにでもある

「ビリーフ(信じ込み)」なんて言われると、とんでもないものを想像してしまいますよね。

でも、「ビリーフ(信じ込み)」は、だれにでもあり、一見すると、真っ当なものがほとんどです。

 

たとえば、夫婦関係に関連する私の「ビリーフ(信じ込み)」は、こちら。

  • 夫婦は仲むつまじく、お互いをいたわり合って暮らすものである。
  • 夫が、一家の大黒柱として、家計を支えるべきである。
  • 妻は、夫を立て、家族のために尽くさなければならない。
  • 家族の幸せのために、家族団らんの時間を大切にしなければいけない。
  • 子どもは3歳まで、母親のもとで育てたほうが良い。
  • 夫婦仲が良いと子どもが健全に育つ。

 

私の「ビリーフ(信じ込み)」を見て、「世間の常識に近い」と思った方、多いのではないかしら。

ちょっと、昭和のニオイがするけどね……。

 

私の母は、良く言えば、常識人であり、悪く言えば、常識に縛られた考え方の持ち主でした。

私の場合、母から授かった「ビリーフ(信じ込み)」であるため、実践したいと願っていたのです。

 

一方、夫の「ビリーフ(信じ込み)」は、こちら

  • 夫婦は気を許した関係なので、思ったことは何でも言って良いし、何でもして良い。
  • 夫婦は、一緒に行動し、一生添い遂げなければいけない。
  • 家では自由に振舞って然るべき。
  • 自分が良いと思ったことはするが、自分が悪いと思ったことはしない。
  • 自分は誠実な人間である。

 

私の夫は、「世間の一般的な常識」があまり染みついていません。

実は、夫の母(義母)も、夫以上に濃いめの「発達障害(発達凸凹)」がある人であり、言動はかなり常識外れ。

そのため、私の夫は、「常識的な夫婦の在り方」がピンとこないのです。

 

私と夫の「ビリーフ(信じ込み)」が異なるため、私と夫は、話し合いを重ねても平行線が続きます。

しかも、互いに自分の考えが正しいと信じているため、自分の思い通りにならない相手に腹が立つばかり。

価値観の違いとも言えるかもしれません。

 

「自閉スペクトラム症(ASD)」は「ビリーフ(信じ込み)」を強める

「自閉スペクトラム症(ASD)」の特徴をもっている人の場合、「ビリーフ(信じ込み)」の力がより強固になります。

「自閉スペクトラム症(ASD)」の特徴に、「こだわりの強さ」があり、急な変更が苦手。

そのため、だれに何を言われようと、自分の考えが正しいと主張し、決して曲げようとしません。

 

実は、私自身も、夫ほど顕著ではないものの、「自閉スペクトラム症(ASD)」の特徴をもつ「発達凸凹」

相手の気持ちやその場の状況を、それなりに察することはできますが、間の抜けた行動を取りがちです。

 

私自身の「自閉スペクトラム症(ASD)」の特徴

  • 自分が心に決めたことがあると譲れない
  • 急な変更に戸惑う
  • 人づきあいがあまり得意ではない
  • 何かにこだわると、その他のことがおそろかになる。

 

もう、お分かりですよね。

「ビリーフ(信じ込み)」「自閉スペクトラム症(ASD)」の組み合わせをもつ、私たち夫婦。

互いに一歩も譲らず、話し合いは激しい夫婦喧嘩へと発展し、血みどろの戦いとなるのです。

 

もし、あなたが「定型発達(発達障害などがない)」か、「発達凸凹の傾向が薄め」である場合。

あなたの「ビリーフ(信じ込み)」を見つめ直し、別の考え方ができないか、検討してみましょう。

 

「発達障害(発達凸凹)」がある配偶者は、その特徴ゆえに、自分を見つめ直すことが苦手です。

まずは、動きやすい人から動くというのが、テッパン。

 

などと言いながら。

私自身、自分の「ビリーフ(信じ込み)」をゆるませることが、あり得ないほど、難しかったのです。

私には、さらなる根深い要因がひそんでいました。

 

「幼少期の傷つき」が夫婦喧嘩を激化させる

 

「幼少期の傷つき」が「ビリーフ(信じ込み)」を歪ませる

私の根本には、「何をやってもうまくいかないという、極端に歪んだ「ビリーフ(信じ込み)」があります。

合理的に考えれば、「誰でも、うまくいくときもあれば、うまくいかないときもある」、なのですけれど。

 

私自身、小さい頃から、母にしいたげられ、頭ごなしに否定され、他の兄弟と比較されて育ちました。

そのため、「何をやってもうまくいかない」と信じ込むようになったのです。

なんせ、母の死に際の言葉が、「ナオミは、バカで、のろまで、肝心なときに役に立たない」でしたから。

 

「何をやってもうまくいかない」という極端に歪んだ「ビリーフ(信じ込み)」があるところに。

夫の「発達凸凹」から生じる、やや個性的な言動が現れると。

「私は、何をやってもうまくいかないから、夫にもないがしろにされるんだ」という考えが発動!!

傷つきと怒りで我を忘れます。

 

私を傷つける夫を「敵」と認識し、「発達凸凹があるんだから」などと考えるゆとりは、どこへやら~。

夫と闘うか、逃げて引きこもるか、どちらかになってしまいます。

 

一方、夫には、「人からバカにされてはいけない。だから、間違ってはいけないという、極端に歪んだ「ビリーフ(信じ込み)」があります。

こちらも、合理的に考えれば、「誰でも、間違うこともあれば、間違わないこともある」、なんですよね。

 

夫の母(義母)は、常識外れな言動を取るほどの「発達障害(発達凸凹)」の特徴がある人。

そのせいか、夫は、父親(義父)が蒸発した家庭で育ちました。

経済的にかなり厳しく、友だちから「貧乏人」とバカにされてきたとか。

夫は、歯を食いしばって生きる中で、「間違いを起こしてはいけない」と信じ込むようになったのです。

 

「間違ってはいけないという、極端に歪んだ「ビリーフ(信じ込み)」があるために。

私が夫に対して、行動を改善してほしいと提案すると。

「オレは、常に正しい行動を取っているのに、それを否定するなんて、けしからんという考えが発動!!

傷つきと怒りで我を忘れ、防御という名の攻撃に転じます。

 

つまり、「幼少期の傷つき」によって、「ビリーフ(信じ込み)」が極端に歪んでしまったことが、相手の言動に対する傷つきと怒りを増幅させ、夫婦喧嘩を激化させていたのです。

 

「ビリーフ(信じ込み)」だけでなく、「セルフイメージ」も歪んでいく

「何をやってもうまくいかない」とか、「間違ってはいけない」といった、極端に偏った「ビリーフ(信じ込み)」

こうした極端に偏った「ビリーフ(信じ込み)」は、偏った環境で育つことで身についていきます。

偏った環境とは、少数派が過ごす環境。

 

たとえば、

  • 暴力や暴言が日常茶飯事である家庭環境
  • 愛されたという実感や安心感をもちづらい親子関係
  • 独特な価値観をもつ家庭や地域で育つ
  • 学校などでのいじめられ体験

 

そして、極端に偏った「ビリーフ(信じ込み)」を抱えて生活していると。

自分自身に対するイメージ、つまり、「セルフイメージ」も極端に偏っていき、非合理的なほどに歪んでいきます。

 

ちなみに、「極端に偏ったセルフイメージ」は、「自己否定的なセルフイメージ」「尊大なセルフイメージ」に大別されます。

 

自己否定的なセルフイメージ:自分はダメな人間だ、自は生きる価値がない人間だ、など

その傾向が強くなると、うつ病などの精神疾患や、さまざまな依存症、パーソナリティ障害を発症するリスクが高まります。

私は、かろうじて発症してはいないものの、このタイプ。

 

尊大なセルフイメージ自分は絶対的に正しい人間だ、自分以外はみんなバカ、など

その傾向が強くなると、自己愛性パーソナリティ障害(自己中心的なものの見方をするパーソナリティ障害の一種)になる人もいます。

夫は、かろうじて発症してはいないものの、このタイプ。

 

ちなみに、尊大なセルフイメージの裏にあるのは。

「どうせ自分なんて……」という、卑小なセルフイメージ

卑小なセルフイメージを、無理やりなかったことにしようとして、尊大なセルフイメージが生まれるのです。

 

いずれにしても、「極端に偏ったセルフイメージ」をもっていると。

自分自身を客観的に評価することが難しくなるので、身近な人の言動で自分の価値を判断しようとします。

 

そのため、相手の言動が自分の思い通りにならないと、自分を否定されたように感じてしまう。

しかも、深い傷つきと激しい怒りで我を忘れ、夫婦喧嘩が激化する。

いつしか、夫婦喧嘩が、「自分の尊厳を守るための戦い」になってしまうのです。

 

「発達障害(発達凸凹)」は夫婦喧嘩を激化させるエッセンス

「何をやってもうまくいかない」とか、「間違ってはいけない」といった、「極端に偏ったビリーフ(信じ込み)」

「自分はダメな人間だ」とか、「自分は絶対的に正しい人間だ」といった、極端に偏ったセルフイメージ」

それらに加えて、「発達障害(発達凸凹)」の特徴も、あわせもっている場合。

 

夫婦喧嘩は、あり得ないほど、激しくなります。

もはや、「発達障害(発達凸凹)」は夫婦喧嘩を激化させるエッセンス。

 

「発達障害(発達凸凹)」の特徴をもつ人は、相手の気持ちを察することや、自分自身を客観的に見ることが苦手だからです。

私も、穏やかな心境でいるときは、何とかなりますが、疲れているときや感情的になっているときは、ちょっと難しい。

夫は、大の苦手。

 

「極端に偏ったビリーフ(信じ込み)」「極端に偏ったセルフイメージ」をもっている人に、「発達障害(発達凸凹)」の特徴が加わると。

 

相手の些細な言動に対して、自分を否定されたように感じやすい。

もはや、自分の尊厳を守ることに、死にものぐるい。

しかも、自分も含めたその場の状況を、冷静に、かつ、客観的に見ることが、難しい。

そうしたら、もう、血で血を洗うような争いに発展する道しか、残されていない。

 

あなた自身、あるいは、あなたの配偶者が、「極端に偏ったビリーフ(信じ込み)」「極端に偏ったセルフイメージ」「発達障害(発達凸凹)」の持ち主であるなら。

二人の努力だけで、夫婦関係を改善しようとするのは、もう無理です。

第三者、できれば、専門的なサポートがなければ、無間地獄に苦しむだけ。

 

私たち夫婦も、専門的なサポートを利用しました。

一度、カップルカウンセリングを受けたことがあります。

ですが、夫が難色を示したので、私個人が専門的なサポートを活用することになりました。

「まずは、動きやすい人から動く」が鉄則です。

 

夫婦関係の改善に向けて

 

私たち夫婦が、激しい夫婦喧嘩のエンドレス・ループから脱したのは。

私の「ビリーフ(信じ込み)」がゆるみ、「ほどほどのセルフイメージ」をもてるようになったからです

 

ちなみに、私の場合。

次のような変遷を経て、夫に歩み寄っていきました。

 

  • 夫との結婚生活に疲れた私は、一人で集中内観へいく、ハコミセラピーのワークショップに参加するなどして、自分を見つめる作業をくり返した。
  • 自分を見つめ、自分を受け入れられるようになると、極端に偏った「ビリーフ(信じ込み)」と「セルフイメージ」がゆるんでいった。
  • 「何をやってもうまくいかない」というビリーフ(信じ込み)⇒「うまくいかないこともあるけれど、うまくいくこともあるし、私なりに頑張っている」という考えに変わっていく。
  • 「自分はダメな人間だ」というセルフイメージ⇒「一般受けはしないけど、マニア受けする人間」「残念なところはあるけれど、それなりに頑張っている、ちょっと面白い人間」「嫌われても死なない人間」に変わっていく。
  • 「ビリーフ(信じ込み)」と「セルフイメージ」が変わると、気持ちにゆとりが生まれる。すると、夫に「発達凸凹」の特徴があると腑に落ち、対策を考えられるようになる。
  • 私の関わりが変わると、夫も以前より柔軟になり、自分に「発達凸凹」の特徴があることを受け入れていく。
  • 夫婦各々のストレングス・ファインダーの結果を通して、互いの特徴を知り、理解を深めた。
  • すったもんだはありながらも、互いに工夫や妥協をくり返し、夫婦関係を続けている。

 

つまり、夫婦関係の改善には、問題が生じているところを把握し、1つ1つ対処していけば良いのです。

まあ、かかる時間に個人差はありますが、取り組んだ分だけ、前に進めます。

 

「極端に偏ったセルフイメージ」をゆるめる

あなたが、「極端に偏ったセルフイメージ」をもっている場合。

その根本にある「極端に偏ったビリーフ(信じ込み)」をゆるめていきましょう。

 

あなたが「極端に偏ったビリーフ(信じ込み)」をもっているのは、あなたが偏った環境で育ったからです。

あなたが悪いのではありません。

 

そして、あなたは、偏った環境で、たくさんの傷つきを体験しています。

人から傷つけられた体験です。

 

そのため、「人から傷つけられることなく、サポートされる体験をすること」が、心の傷を癒すことにつながります。

自助グループへ参加したり、カウンセリングを受けたり。

 

第三者のサポートを借りて、自分の心の傷を癒していくと。

極端に偏った「セルフイメージ」だけでなく、「ビリーフ(信じ込み)」も、ゆるんでいきます。

 

もし、あなた自身や配偶者に、精神疾患やパーソナリティ障害の傾向が見られる、身体に何らかの症状が出ているという場合。

医療機関などにかかるのが得策です。

 

配偶者を優先的に医療機関につなげたくなりますが、配偶者に困り感があるときに限られます。

特に、自己愛性パーソナリティ障害の特徴を有する人は、困り感が全くない。

自己愛性パーソナリティ障害の特徴をもつ人は、基本的に、困ったことは全て周りのせいにします。

 

配偶者に困り感がない場合は、まず、あなたが、自分らしさを取り戻す時間と場所をもちましょう。

 

夫婦関係に影響する「ビリーフ(信じ込み)」をゆるめる

あなたが、「ほどほどのセルフイメージ」をもっている、あるいは、もてるようになった人である場合。

夫婦関係に影響する「ビリーフ(信じ込み)」を見つめ直してみましょう。

 

真面目な人ほど、「世の中の常識」「親などの大人からの教え」を忠実に守ろうとします。

でも、あなたの「ビリーフ(信じ込み)」は、本当に大切な考えでしょうか。

 

私の場合、「その考えが、生命に関わるほど大切なものか」という視点で、自分の「ビリーフ(信じ込み)」を見つめ直すようになりました。

すると、大抵の「ビリーフ(信じ込み)」は、それほど重要ではないかもしれない、と思えてきます。

 

まあ、私の場合、もともと、世の価値観に縛られない、いい加減な性格。

ただ、そのいい加減さが、母の逆鱗に触れ、母から嫌われていたのよね。

母のお気に入りになりたくて、母の価値観を取り入れていただけかも。

自分らしさを取り戻すと、夫婦関係に影響する「ビリーフ(信じ込み)」は薄くなっていきました。

 

私は私なりの、あなたはあなたなりの納得がいく、ほど良い着地点を見つけていけば良いのです。

 

※「ビリーフ(信じ込み)」を見つめ直す際には、認知行動療法的な視点が役に立つかもしれません。

 

※自分の「ビリーフ(信じ込み)」を見つめ直して、配偶者に対応してみようかなと考えたあなたは、こちらもどうぞ。

 

配偶者の「発達障害(発達凸凹)」に応じた対応を行っていく

あなたが、ほどほどの「セルフイメージ」「ビリーフ(信じ込み)」をもっている、あるいは、もてるようになった人の場合。

配偶者の「発達障害(発達凸凹)」の特徴に応じて、対策を練っていきましょう。

 

「発達障害(発達凸凹)」の特徴がある人は、基本的に、正直者で、裏表がありません。

こちらが誠実に対応していけば、ゆっくりではありますが、行動を変えてくれます。

とはいえ、こちらが望む速度では変わらないので、長~~~~い目で見ていきましょう。

 

また、夫婦のタイプが違い過ぎる、どうしても譲り合えない、一緒に暮らすのは無理、というとき。

別居や離婚を考えてみましょう。

 

それまで、あなたは十分に頑張ったのですから、自分を大切に。

一度きりの人生です。

思ったように生きてみましょう。

 

※配偶者の「発達障害(発達凸凹)」の特徴を把握して対応する際は、こちらをどうぞ。

 

※配偶者に共感してもらえないことで苦しい思いを抱えている場合は、こちらをどうぞ。

 

 

配偶者に「発達障害(発達凸凹)」の特徴がある場合、一緒に暮らすとへこたれることが多いし、夫婦喧嘩も多くなります。

でも、「発達障害(発達凸凹)」だけで、夫婦関係が壊滅的なものになることはありません。

ほかの夫婦に比べると時間はかかりますが、お互いの「特徴(個性)」や「考え方のパターン」を知り、譲り合い、工夫を重ねながら、生活していけばいいのです。

私も、あり得ないほど悪戦苦闘していますが、夫と暮らし続けています。

ともに頑張りましょう!

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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